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レスレス♪   投稿者: tsuka000jp   投稿日: 2023/08/14(月) 06:56

齊藤vs冨田戦見ました。

後手は攻めを焦らされて自分から負けに行く展開になりましたね。
銀が使いづらいので先手は打開が難しい展開でしたね。
動き辛いので先手を持つなら7筋の歩を交換するような展開を考えるかなあと思いました。
67手目の先手の8七歩は苦しくても打たないほうがいいかなと思いました。(展開は悪くなるかもしれないけど)
相手の攻め駒が限定されるほうが受ける側は指しやすいかなと思いました。
102手目付近は後手は受けを間違えると危ない形だけど先手の動かせる駒が限られていて攻めを見切っていましたね。

勝つためだけの将棋、というのはなるほどなあとおもいました。
ソフトに学習させた展開だと、どっちがいいか分からないけど、どの方針で行くかという将棋は少ないですね。
振り飛車vs居飛車、相振り限定の棋戦があるといいかもしれないですね。^^
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ぶつぶつ(\_/)   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/08/12(土) 11:40

○ユムという元奨励会員の人気YouTuberがおいでですが、「坊やが八冠達成したらどうなるか」と氏の番組でアンケートを取ったようです。ところが、氏の思惑を大分外した結果が出たようで、不本意の模様。番組を斜め読みしてみましたが、「(達成したら)フィーバーが起きる」との回答が全体の3/4を占めていましたから十二分だと思うのですが、坊やと一緒で貪欲ですね(笑)。

勿論、私が投票していたら、「盛り下がる」に逆張りしていたと思いますよ(苦笑)。私がそのように答える根拠はあります。まず、アマの残り半分の振り飛車党の多くを敵に回していることです。渦中の人から「振り飛車は勝てないから指さない」と言われて頭に来ない振り飛車党がいるでしょうか?「聡太万歳」と手放しで喜ぶような人は、そもそも振り(不利)飛車を指す資格がありませんね。

二つ目。先記のこととも関係しますが、坊やが勝つため「だけ」に将棋を指しているらしいことです。まあ、○ユム氏のように坊やのコアファンであればそれでも良いのかもしれませんが、現会長とは棋士としての人間性(?)の点で雲泥の差ですね。羽生永世七冠は(何度も指摘していることで恐縮ですが)かつては真のオールラウンダーでした。例えば四間飛車の良い棋譜も沢山残されており、対谷川のタイトル戦で「相穴熊」で戦ったこともありました。将棋に求めていることが違うのです。坊やはAIの裏付けがないと将棋が指せないのでしょう。

三つ目。氏の希望(?)として「八冠達成時には将棋ファンが爆増」となるそうです。これも少子高齢化が進む日本では難しいのでは?まあ、確かに日本語も満足に操れないガキんちょが道場に増えたことは確か。でもオジサン(オールドファン)は圧迫を受けていますよ。私もその一人ですが、(盤上、ルールの範囲で)彼らを叩くコツを見つけたので、ガッチリ負かした後に「感想戦、しっかりやろう」と諭してやるつもりです。多分、小学生の愛好家が増えた理由の一つに坊やの活躍があることは間違いないでしょう。「俺もできるのでは?」という大いなる勘違い(笑)とともに。何度も書きましたが、とにかく小学生は対局態度が悪い。負けるとトイレに行ったふりをして感想戦スルーですからね。そんなのばかりなら、私はむしろ増えて欲しくないと思います。「我が子の躾は席主に任せる」毒親が多いですよね。

結論として、八冠達成後は盛り下がると思います。直接の責任は、言うまでもなく、他のプロ棋士全員にあります。あなたの給料が坊やに削られているのに、長考中の坊やのようにバカ面して「聡太さんはすごいですねえ」などと溜息ついている場合ではないのですよ。 (>_<)
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玉頭戦の戦い方   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/08/09(水) 10:23

さて、相振りです。質を求めるならAbemaよりも順位戦ということになりますね。Abemaトーナメントは異種格闘技の域を出ませんからね。
理由は分からないのですが、主に私が取材している将棋DB2が最近5年くらい前の棋譜を大量にアップさせているのですよ。少しやりにくいですね。

齊藤vs冨田戦、C2です。両者振り飛車党、齊藤君は坊やの兄弟子で、プロ入りしたばかりで勢いがあります。冨田君は西やんとか剛腕タイプに怯むことがあるので、苦手を克服できるのか。
若手同士の楽しみな対局となりました。

先手齊藤は初手▲5六歩で中飛車を明示。ただ後の展開を辿ると損したかなあという感じ。恐らく齊藤君は冨田君が居飛車を選択すると思ったのでは?対する冨田君は、目には目を!受けて立ちました。両者向+金無双に落ち着きました。

両者陣形の違いですけれど、左銀ですね。齊藤5筋、冨田4筋ということで。ヘボが言っても根拠が弱いですが、一路先手の銀が玉側に寄っていることで、少し攻めが軽かったのかなと。先手が後手陣の盛り上がりを咎めるべく端を絡めて先攻したのですが、後手はそれをガッチリ受け止めて、逆に8筋に厚みを築くことに成功、先手を端を謝る屈辱に追い込みました。この辺りの戦いは持久戦タイプの相振りの戦い方の「勝ちパターン」の一つとして明記すべきもののようにヘボは思います。所謂「攻め駒を責める」流れですね。

結局先手は右銀矢倉(+金)の堅陣を得たものの(更に辛抱して穴熊に潜る選択肢はあったかも)、本来「出っ張って」いなくてはならない左翼を圧迫され、無理攻めを余儀なくされます。後手は待ち受けてカウンター。同時に丁寧な応対で、先手の攻撃手段を根絶やしにしてしまいます。主張の無くなった先手陣は崩壊しました。

後手の戦い方、良いですね。受けの名手!管理人さんにも一言頂戴したいところです。 (^_^)
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女性棋士誕生に立ちはだかる壁   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/08/06(日) 13:08

西やんはあと一歩、中さんも厳しい。また香奈ちゃんに至っては試験の日程を操作される。なかなか女性棋士が誕生しない理由を考察してみましょう。

連盟の財政状況が芳しくないという説があります。本当かもしれませんが、ロートル男性棋士を切ればその分お金が浮きます。西やんや香奈ちゃんにコテンパンに叩きのめされているくせに、何食わぬ顔で将棋世界に原稿書いているダメ男もいました。このような恥知らずは、今すぐにでも引退するべきですね。

あまりヘボ以外は指摘しませんが、将棋愛好家に男尊女卑を表に裏に標榜する人が多いこと(プロにもいるのでは?)。ネットのコメント欄をご覧下さい。多いですよ、根拠なく「女が男に勝てる訳がない」と。こういう御仁は女性が(将棋以外の分野でも)活躍すること自体不愉快のようなので、LGBTQ以前の問題ですね。恥ずかしい。連盟をあげて、女性愛棋家の発掘に力を入れて頂きたい。

女性棋士が誕生すると将棋の可能性も広がると思います。特に、相振り飛車の分野は半分以上、女流棋士によって道筋が付けられつつあります(一時、現会長が集中的に指していた時期があって、NHK杯の決勝が相振りで戦われた、なんてこともあったのですよ)。振り飛車を否定する坊やにはできないことでしょうね。
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お前は既に○(詰)んでいる   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/08/04(金) 09:57

ヘボはハンドルネームの通り、大山康晴十五世名人のファンです。全盛期の強さは現在の坊やも凌ぐほどで、と書くと坊やや居飛車党員に怒られそうですが。坊やの強さは派手ですが、大山名人の強さは分かりにくい。勝負は仕掛けの時点で付いている将棋が少なくないのです。「なぜ受けるのか?」の問いに「みんな無理攻めするからだよ」と答えたそうです。しかしヘボをはじめ将棋が弱い人は攻められるとあたふたしてしまい、受け間違い、潰されてしまう。名人の強さはダメージを受けるパンチとそうでないパンチの見極めが正確であったということでしょう。もう一つ特筆すべきは作戦負けが殆どなかったこと。これが表題につながります。

棋王戦の菅井vs山崎戦を取材しました。
菅井君は積極的に手を作りに行く棋風で、性格や将棋が升田幸三に近いのではないかとヘボは感じています。でも本譜は我慢して駒組勝ちを目指し、理想を実現した将棋であると思います。

序盤、山崎八段は飛先不突きで袖飛車を志向、さっそく注文を付けてきます。山崎将棋の怖さは「筋悪だなあ」と油断するとペースに引き込まれ出られなくなることにあります。菅井君も対戦成績がほぼ五分で例外ではありません。そこをグッと堪えて、まず美濃→銀冠に囲い、▲6七金と反対側に上がるなど仕掛けを慎重に防いでから得意の穴熊に潜りました。相穴熊に組み終わると居飛車陣の右金が取り残されており、対する振り飛車陣は4枚穴熊+角です。同等の棋力の持ち主同士であれば「勝負あり」です。

戦いが始まりますが、一瞬桂損になり、馬とと金を作られますが、飛角を存分に捌き、急所の敵玉頭に先に味を付けました。この辺り次の一手に出てきそうな味わい深い▲5五角等、流れるような寄せであっという間に居飛車を投了に追い込みました。仕掛けまでは時間が掛かりましたが、そこに至るまでの「仕込み」が完璧だったということでしょう。

大山名人はあまり穴熊には潜らず、今の表現で言うミレニアム止まりでしたが、(繰り返しになりますが)本譜のような駒組勝ちで、仕掛け前に相手を倒している将棋が多かったです(だから急戦で応戦した居飛車党棋士が多かったのでしょう)。本譜を観て、改めて振り飛車将棋の素晴らしさを堪能できました。(^_^) 菅井君にはタイトル奪取を目指して頑張って頂きたい。応援しています。

参考棋譜:菅井vs郷田戦(2019順位戦)
No.242 編集    削除

腰抜け太地   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/08/03(木) 08:57

暑さが増すような表題で申し訳ない。

同じく間抜けな相方と「藤井八冠になったらどう呼ばれるんですかね?」「今は七冠とか竜王・名人とかですね」とか「賞金ランキングが混沌とするでしょうね。藤井さんが圧倒的に1位ですから」。情けなさすぎる!!この人、本当にプロなのでしょうか?坊や以外の人があらゆる手段(勿論ルールの範囲で)を使って「こいつだけには勝つ!」という意気込みで臨まないと、中世ヨーロッパ(by河口俊彦)の再来ですよ。それは坊や以外のファンに対して失礼極まりないことです。坊やに勝てるだけの力を付ければ、他の棋戦も勝ち進め、タイトルも取れますよ。

もう、太地君はさっさと引退して、YouTuberに専念して頂きたい。恥さらしの代表ですね。(>_<)
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厳しい。   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/31(月) 16:53

女流2段以下の将棋を観てみましょう。たまたま対抗形で振り飛車側が勝った局だったので、取り上げるのですが、それが.....

マイナビの一斉予選から井道vs脇田戦です。
井道千尋女流二段は木村義徳門下、石川出身でかつて鈴木英春に師事し「かまいたち」を得意にしていたそうですが、本譜では飛を振っています。
後手の脇田女流初段。中田章道門下、居飛車党です。一度香奈ちゃんか西やんを下して金星を上げたことが無かったか?!(私の記憶違いかも)
そのようなお二方です。

井道の三間、脇田のエルモ急戦で進みます。途中、居飛車が5筋の歩を交換してきたのですが、私ならここで▲5六金から玉頭金で嫌がらせに行きたいところでした。組み上がった局面では互角。ここから中飛車に転換した振り飛車目線で言えば、腕の見せ所。相手の仕掛けを利用して捌くか、仕掛けを徹底的に封じて玉頭から行くか。

居飛車が▽8六歩から仕掛けました。これを▲同歩と取ったのがどうだったか。5筋位取りでは▲同角はダメとしたものですが、それもケースバイケース。理由は居飛車の陣形が上ずり、エルモとのバランスが悪い。飛切りは相当の覚悟がいるからです。

中央の折衝で、結局角銀交換の駒損ですが、代償がイマイチ。端に味を付けられてから敵飛成ですが、ここで▲4四銀を決めたかったですね。そこからゆっくり敵陣の金銀を剥がしていけば優勢に進められたと思います。本譜では拠点が無くなり、飛もタダで取られ、絶望的な形勢に陥りました。

ところがお付き合いの良いのが居飛車です。見切りが出来ず、守り過ぎの▽2五銀辺りからおかしくなっていきます。数手進んで▽4六角が勘違いの大悪手の大逆転。時間は無かったと思いますが、「それはないだろう!」という感じです。その後の振り飛車の寄せもグダグダしましたが、再逆転はならず先手勝ち。ストレスの溜まる将棋でした。(>_<)

僭越ですが、今の女流はこの程度ということです。アマの四段もあれば快勝するでしょうね。原因は自分の将棋が中心で生活が回っていないことに尽きます。井道さんはお母さんになって休場明け、ブログも書いています。脇田さんも研究中心という感じではどう見てもない。将棋は勉強すればするほど強くなれるのに勿体ないことです。女流全体のレベルを上げていかないと、いつまで経ってもロートル男性棋士にマウント取られますよ。

話戻しますが、香奈ちゃんは何で負けたんだ???
No.240 編集    削除

達人戦に思う   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/30(日) 11:26

達人戦はかつて富士通の主催で、年配棋士の参加で行われていた棋戦ですが、調べてみると2014年で1回休止していて、今回スポンサーを変えて、50歳以上の棋士を対象に公式戦として再出発した模様。私は女流棋士をここに加えても良かったのではないかと思いましたが。

佐藤前会長の先輩思いが溢れています(笑)。また栄光の羽生世代の将棋をフラッシュバックさせる意味でも有意義ではないかと。私個人は連盟の現役総人口を減らす意味で、却って拙いのではないかと考えるクチですが。

さて、将棋を観てみましょう。南vs畠山鎮戦です。
南九段は「花の五十五年組」(昭和55年度デビュー。その少し上に十七世名人がいます)の一人として知られ、高橋道雄九段、中村修九段、島朗九段が有名です。3名に南九段を加えた4名はタイトルホルダーで、確かに一世を風靡しました。芳一九段は地蔵流の異名があり、デビュー当時は四間飛車を多用し、所作や風貌から「リトル大山」を冠されたこともありました。居飛車党でタイトル獲得は7期でしたが、A級を陥落してからはC2まで早かったですね。最近は三間飛車を多用している印象です。

畠山鎮(まもる)八段は先に紹介したように双生児棋士、弟子に斎藤慎太郎八段、黒田五段がいます。あくまでヘボ個人の印象ですが、発言等を拾っていくと「なんだかなあ」という気がしますが(苦笑)。

将棋は先手南の三間、後手畠山の左美濃→銀冠の対抗形になりました。振り飛車が7筋で1歩交換後、相銀冠になりましたが、中央の位を取られ一度得た歩を▲7五歩と打ち直すなどさえない展開に。ここから普通に捌き合いになれば居飛車優勢となりそうでしたが、居飛車側に指し過ぎがあり歩が切れたことから振り飛車の▲5五角が味が良く形勢逆転です。さらに二枚飛車で攻められますが、▲3八銀引くの妙防等で余し、二枚角の連打で寄せ切りました。僭越ですが、元Aと元B1の差が出た将棋なのかなというのが感想です。

改めて、ですが、達人戦の公式戦化、疑問手ではないですか?
No.239 編集    削除

西やんの功績   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/29(土) 21:33

今回は相振り&西やん2題です。

何故か、相振りはプロの振り飛車党でも避ける人がいます(現役でも、久保、今泉他)。受け将棋の人が多い印象ですが、その辺りの分析は他の機会に譲りましょう。で、西やんや香奈ちゃんをはじめとする女流の振り飛車党同士では相振りはほぼ必然となります。私自身は一時期居飛車側を試してみたことがありますが、気合負けにつながると思い、4、5年前から自分から避けることは無くなりました。相振りが面白いことが一番の理由です。

さて、1局目は対里見、清麗戦第2局です。先に書いたように一方的に負かされた前局でしたが、今回はどうか?
先手西山が三間、後手里見は中飛車の出だしを匂わせて、結局三間となりました。序盤、先手は矢倉模様(対里見戦、西やんは玉の囲いに苦労することが多いようです)、後手は金無双模様。中央の折衝で後手が誤り、先手の飛の右辺への転回を許してしまいました。相振りは棋勢の均衡を保つのが難しく一方的になりやすい。大山康晴をして「単調になり易く粘れない」という特徴があります。難しいアヤも無く、サクッと寄せてしまいました。これで1勝1敗のタイとなりました。全局相振りの可能性もあり、今後に期待できそうです。

2局目は朝日オープンの1次予選、対谷合戦です。
やはり先手を握った西やんは三間&美濃、後手の谷合君は向&金無双です。谷合君は居飛車を持つか相振りにするか、どちらもありますかね。西やんは作戦勝ちで、攻撃陣が伸び伸びとしました。後手は流れを止められず、先手が鮮やかに寄せ切りました。

特に相振りは経験値がものを言う戦型だと思います。また序盤の動きが繊細で、組み上がった時点で勝敗が見えてしまうことも少なくありません。このような面白い戦型は(そもそも振り飛車を評価できない現在の)AIでは解析不能。女流振り飛車党が新しい道を日々造っているのです!男性棋士ももっと指して頂きたい。
No.238 編集    削除

経験をつめばやれそうかも   投稿者: tsuka000jp   投稿日: 2023/07/29(土) 08:42

>大山命さん
礒谷vs佐々木海戦 見ました。
穴熊の堅さの利を生かして駒を入手しながら縦に攻める感じですね。
6筋の香車が効果的な印象を持ちました。
縦から攻めるのは経験が必要だけど指しこなせる人もすくないから
得意な形の1つになれば有力な戦い方になりますね。
No.237 編集    削除

やれそうです!?   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/25(火) 09:59

中飛車で潜るとどうなるか?ある程度指せるのではないかとは勝手読みしていましたが(例えば棋王戦第5局:佐藤康vs久保戦)、良いサンプルが見つかったので紹介します。

最近はゴキゲン中飛車が広義に捉えられ、元々あった「5筋位取り中飛車」もその一変化に数えられています。それはともかく礒谷vs佐々木海戦(YAMADAチャレンジ杯)を観てみましょう。まずは泥縄の予備知識です。
礒谷真帆(いそたにまほ)女流初段は所司門下(LISA所属)、居飛車党ですが、振り飛車も指せるようです。
一方の佐々木海法(ささきみのり)女流1級は森信雄門下、三間飛車を多く指されている模様。

後手佐々木のゴキ中、先手礒谷の超速二枚銀で始まりました。居飛車は振り飛車が穴熊に潜ったのを見て、速攻を仕掛けます。動いていない振り飛車の左金がどう評価されるのか気になる所。
不利飛車目線で恐縮ですが、中盤穴熊が袖飛車に回り(ヘボが好きな戦型)、居飛車の玉頭を攻める流れになっているので、そこそこやれるのではないかという判断をしました。もう少し先を観てみましょう。

とは言え、居飛車も辛抱強く受けに回りつつも穴熊の頭を攻め、対抗形特有のゴチャゴチャした戦い?になりました。敵陣の馬を消去できたことで、玉頭周辺の制空権を握った振り飛車が抜け出しました。タイミングよく飛を切り、寄せ切ったという将棋です。左金もピッタリ▽5二に上がって敵銀の侵入を防ぎ仕事をしました。

結論として、押さえ込まれなければ使えそうです。持ち駒の一つとして準備しておきましょう。(^_^)
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かつての御三家   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/23(日) 21:01

B2の順位戦もこの間2回戦が行われました。
手数が短い順に紹介します。

まず飯島vs久保戦ですが、久保九段の四間飛車に飯島八段が注文を付け、右四間を採用、超急戦に進みました。振り飛車は居飛車の攻撃をガッチリ受け止めて▲2五桂を取り切り、逆襲。受け無しに追い込みました。

次は藤井猛vs杉本昌戦です。杉本八段が変則的なミレニアムに組んだのに対し、てんてーは中飛車から右四間に構えました。しかし左が右に変わっても前捌きの上手さは変わらず、ガジガジ流炸裂で完勝でした。次は八段弟子の坊やをコテンパンに叩きのめして下さい(終盤の寄せが心配ですが)。

最後は鈴木vs大石戦。大石七段は居飛車党ですが、久保九段の著書の手助けをするなど振り飛車にも造詣が深いです。将棋は鈴木九段の四間に対し、居飛車は金無双急戦で対抗しました。ヘボはその昔、急戦は早く終局する将棋だと勘違いしていましたが、そうでもないことは本譜を見ても分かります(苦笑)。居飛車は袖飛車を見せ、一点突破狙いですが、振り飛車の粘り強い受けに攻めあぐみました。一瞬チャンスもあったようですが、受け潰されてしまいました。

今日紹介した3人はかつて振り飛車御三家と呼ばれ、A級に揃い踏みしたこともありました。今回の将棋は全員の持ち味が存分に発揮されています。「あの時の栄光を」などと言うと悲しくなりますが、菅井君以外目立った後継者が見当たらない現在、まだまだ「これぞ振り飛車」とファンを唸らせる職人技を見せて欲しいものです。当然昇級も狙っていって下さいね!(^_^)
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狛犬の自己撞着   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/23(日) 14:06

最近、松本氏の原稿を見なくなった代わりに遠山六段の文章を目にする機会が増えたような気がします。

「藤井聡太七冠の高い壁、立ち向かう挑戦者の苦闘」という原稿が上がっていました。こういう事態になったのは狛犬宣言(=坊やの軍門に下る)したプロ棋士全員の責任ではないですか?思い返せば、余計な「炎の七番勝負」で調子づかせましたよね。

私は菅井君をはじめ振り飛車党の棋士を引き続き応援します。坊やの将棋に向かう姿勢(振り飛車の全否定)、彼の指す将棋が大嫌いだからです(取り巻きはもっと頭に来ますが)。少なくとも向こう十年、アンチは臥薪嘗胆ということでしょうか。(>_<)
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菅井劇場?!   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/21(金) 11:05

順位戦、中村太地vs菅井戦より。

菅井君と太地君が2回戦でぶつかるとは知りませんでしたが、これまで私の書いてきたことに信憑性があるのか否か、試される将棋となりました(苦笑)。

(その方向性には議論の余地があるものの)お二人は将棋界のために、それぞれの方法で頑張っています。私は「棋士は、まずは自分の勝負に勝てるように努力するべき」と考えているので、二人の姿勢を評価したいと思う半面、「勿体ない、残念」とも感じるのです。

将棋は予想通り相穴熊になりましたが、序盤から後手の菅井君が注文を付けます。まず4手目の▽3二飛。角交換から▲4五や6五の角打ちを狙われたらどうするのでしょうか。無論、先の古森君のように十分な対策があるのでしょうけれど、ヘボはいきなり緊張が走りました。以降も振り飛車側が角道を開けたままで進み、止まったのが18手目の▽4四歩でした。
その後も振り飛車は積極的に主導権を握りにいきます。56手目▽9四歩の地獄突きとは!ここから飛交換があり、更に端に飛を打ち合う派手な応酬を経て、居飛車が冷静に局面を治めに行く指し回しに抗い、ジリジリと振り飛車がペースを掴んでいきます。

途中から一貫してソフトは振り飛車の指し手を評価しておらず、漸く人間(ヘボ)の感覚と形勢判断が一致したのは終局直前のことでした(つまり居飛車の側に最後の最後で落手があったということになります)。

一局を振り返ってみると、最近の菅井君は、特に相穴熊戦はこのような展開を目指しているように思われます。素人考えでは「そんなに無理をしなくても(菅井君であれば)別の勝ち筋を見つけられるのに」と考えますが、棋風なんですかね。ヘボはかつての王位戦で魅せたような指し回しを期待するものですが。こういう面は「升田だなあ」ですが、違う点は自分の構想が上手くいかないとさっさと負けてしまうのが升田幸三ですが、菅井竜也は粘りまくりひっくり返してしまう所でしょうか。

近いうちに再び坊やに挑戦し、今度は完璧に潰してしまう将棋を期待しています。一方の太地君、番組を作るのだけでも止めた方がいいですよ。まずは二人とも自分の将棋を第一に考えて、結果を出して頂きたい。
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YouTuber棋士の方々へ   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/19(水) 09:46

度々書いているように、私はトーナメント棋士として戦う立場の人がYouTuberをやることには反対です。アマ愛好者にとって有害ですらあります。やりたいのなら引退してからにして欲しい。それで本職がおろそかになり勝てないのであれば、本末転倒ではないですか?

百歩譲って黙認するにしても(その人の生き方ということで)、内容も棋書で紹介できるようなことではなく(出版した時点で内容が古くなっていることも少なくない)、それこそリアルタイムで里見流を解説して頂けないですかね。里見流は「流れ金無双」だけではありません。相振りであれば、「三間飛車速攻棒銀」、対抗形であれば「▲5六飛浮き」等、実戦的な興味深い指し方が少なくありません。あ、勿論ご本人の許可を取ってからお願いします。(^_^)
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レスレス♪   投稿者: tsuka000jp   投稿日: 2023/07/19(水) 06:00

里見vs西山戦見ました。
里見流の陣形は自分で考えたんですかね。面白いですね。
玉の左上が空くのが怖いけどこれで指し慣れているんですね。
向かい飛車+美濃囲いと里見流の対局がどうなるのかを見てみたいですね。

西やんのほうはこの1局だけを見ただけだけど、まだ対策の決め手が出来上がっていないようにみえました。
No.231 編集    削除

二強対決   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/17(月) 20:42

白玲戦第1局を観てみましょう。里見vs西山戦です。
角交換相振り飛車は、角換わり将棋の中でも定跡が牽かれていない分野で、ヘボはどう指したら良いのか解らない(苦笑)。「(交換後の)角の打ち直し▲6六角(▽4四角)が良い手になることが多い」ことをてんてーの「相振り飛車を指しこなす本」で覚えたくらいで(あと、石本女流二段が将棋世界の付録で解説を出していましたね)。いずれにしても私にとっては難しい将棋です。

序盤は先手里見の中飛車に後手西山が注文を付け、相向かい飛車に進みました。香奈ちゃんは西やんに比べ指し慣れており、▲6八金&▲5八金の所謂里見流を完成させます(普通の金無双から一路金が離れた形で、角の打ち込みが少なくなっています)。対する西やんは中住まい+▽7三銀&▽7二金の構えを作りました。

組みあがった所で互いの陣形を比べると、あくまでヘボの目ですが、「まとまり」という点で香奈ちゃんが圧倒しています。西やんは先攻を目指すのですが、玉が戦場に近いので思い切ったパンチが繰り出せません。結局、恐る恐る出した手を引っ張り込まれ、逆に駒の裏を取られてしまいました。あとは先手の素早い寄せを見るばかり。西やんにとっては不本意な流れとなりました。

癪かもしれませんが、一度香奈ちゃん相手に里見流を指してみたらどうかと思いますね。自分でやってみて色々なことが解るのでは。もしくはその気があるのなら、居飛穴をやってみては如何でしょう。堅い陣形から攻めまくる流れは西やんが最も得意とするところでは?残念ながら、特に相振りに限定すれば香奈ちゃんの方が一枚上ですね。(>_<)
No.230 編集    削除

レスレス♪   投稿者: tsuka000jp   投稿日: 2023/07/16(日) 12:12

>執行部に一般人を入れて欲しい。
新聞業界のスポンサー頼みだと将来的に厳しくなるかもしれないので
お金が集まるように考えてくれる経営のプロの方が入ってくれるのはいいかもしれないですね。

負けた将棋の棋譜並べは、実は私も苦手です。1日中ひきずるので。笑
悪くなった部分の変化を検討することを続ければ改善されるのは頭ではわかっているけど
趣味がストレスの源になちゃいますね。笑

古森vs畠山成戦見ました。
両取りで桂馬を跳ねさせて桂頭を攻めるのが一連の狙いとなっていましたね。
No.229 編集    削除

オールラウンダー   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/15(土) 09:31

歴史を振り返って居飛車も振り飛車も指す棋士を思い浮かべると、第一は「自在流」内藤国雄(國雄?)でしょうか。内藤九段は基本居飛車党であったと思いますが、飛を振っても人並み(勿論、プロ棋士の中で、ということです)以上の才能を示しました。ただ、矢倉だけは指さなかったというのが面白い。

内藤九段が頭角を現わした昭和中期は、実は今よりも将棋が自由であったように思います。純粋居飛車党と評される人も裏芸として結構大事な対局で飛を振る。AI大明神がおいでにならない時代なので、自分の感覚を頼りに将棋を指していました。その中に振り飛車という選択肢もあった訳です。例えば、居飛車党の原田泰夫九段がB1に降級後、振り飛車を多用してA級に復帰したこともありました。

前振りが長くなりましたが、何でも指せる人は珍しくなりましたね。その珍しい人の中の一人に先崎九段が挙げられると思います。NHK杯を制した対局は中飛車を採用していました。病気療養で現在はリハビリしながらの運転ですが、今回順位戦で三間飛車を用いました(対阿部健治郎七段戦)。

先手阿部が左美濃から銀冠金無双?に組み、後手先崎が石田流に構えます。開戦は3筋から、揉み合いの中、居飛車が竜を、振り飛車が馬を作る展開になりました。捌き合いになると玉が戦場から近い方が不利になります。本譜、居飛車は右金が▲4七に上がっていたので尚更です。振り飛車は速度計算に勝ち、結果もものにしました。総手数72手の捻じり合い無き終盤戦でした。

先崎九段は将棋も器用です。どんな戦型でも勘所を押さえているというか。本譜も特に派手な手を指さないままに、気が付いたら良くなっている感じです。メンタルの問題はあったでしょうが、一方で(将棋以外に)筆が立ったりする器用貧乏が、ファンは残念なのでは?
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超急戦   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/07/12(水) 15:28

順位戦の古森vs畠山成戦を取り上げます。
畠山成幸八段は鎮八段のお兄さん(だったかな?)ですが、振り飛車も良く指していました。双子ですが、多分二卵性なので余り似ていないように感じます。将棋には関係ないことですが、ご両親が違う人間として生きて欲しいということで、敢えて似たような名前を付けなかったと何かで読んだ記憶があります。でもお二人とも棋士になってしまったんですねえ。

さて、振り飛車年鑑2022年度版で、久保九段は「西田&古森はよく勉強している」と仰いました。その古森君の研究が嵌ったようです。序盤、端歩を突き合う模様見の直後、▽4二玉を見て先手古森は早石田を敢行、居飛車は早速それを咎めに角交換後▽4五角を放ちます。開始早々に馬作って歩得ですから、大損と思いきや、振り飛車は▲5八玉と立って中央を受け、7筋を突き捨ててから▲5五角と切り返しました。これは▽3三桂と跳ばせて、その頭を攻める作戦です。更に振り飛車は飛を▲7四→3四のルートで捌き、馬との交換に成功。気が付くと居飛車は残す余地が無くなっていました。仕方なく8筋を突いていきますが、やっとの思いで▽8七歩成を決めた所で、飛頭を叩かれた▲8三歩が激痛でした。結果、51手の短手数で終局。
どこかで見たことあるなと思って、蔵書を引っ張り出したところ、「島ノート」にそっくりそのまま変化が載っていました!古森君が同書を読んでいたか否かは定かでないですが、研究が行き届いていたということですね。
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