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ついに転向か?!   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/11/05(日) 18:10

佐藤天彦九段が最近相手を問わず、振り飛車を多用しています。その件についてヘボの見解を(笑)。
戦績はまだ勝ったり負けたりで、20代の強い人には負けています(ベテランには勝利)。が、本日放映されたNHK杯で郷田九段に勝利したので、僭越ではありますが、それなりに振り飛車力を身に着けてきたのではないでしょうか。私は若手の振り飛車党がプロ入りした時の(彼らの力の)目安として「郷田&丸山に勝てるか」があります。両名は昔から振り飛車対策が秀逸です。二人に快勝できるようであれば間違いないでしょう。

本局は郷田九段がかなり凝った序盤作戦を展開したこともあり、全く類型のない将棋になりました。ミレニアムの亜種的?な囲いに対し、天彦九段が四間飛車で対応しました。早めに右桂を跳ね、居飛車の左桂と交換、▲4四桂を狙います(後に実現)。また、蟄居を強いられた飛を敵馬と交換できたことも成功につながりました。端を絡め▲4一角が入り、振り飛車の快勝譜になりました。良いですねえ。(^_^)

大大師匠(木見金次郎は向かい飛車が得意)、大師匠(大山康晴)、師匠(中田功)と続く振り飛車系譜、順位戦をはじめ、巻き返しを期待します。
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距離感   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/11/04(土) 10:18

そうですね。分からなくなって「エイ、ヤー!」とやってしまうのは若い時からの傾向です。元々最善手からではなく最も過激な手から読む癖があって、改めたいです。(>_<)

ミレニアムは、勿論振り飛車を持っても指したことがありますし、棋譜も青嶋六段の将棋を中心に観ていますが、ペラペラに見えるようで、結構堅いんですよね。攻めるにせよ、こちらで採用するにせよ、距離感が難しい囲いだと感じています。対戦にするときには穴熊にして相手十分に組ませるより、中央から素早く動いた方が勝算がありそうです。
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レスレス♪   投稿者: tsuka009jp   投稿日: 2023/11/03(金) 20:46

穴熊修行まずまずの成績でおつかれさまでした。
負けている将棋で我慢するのはなかなか難しいですね。
調子が悪いと手も見えなくなるので自分から崩れてしまいますね。
どこでも道場5段はなかなか大変だと思うけれどがんばりましょー(^^)
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穴熊修行中   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/31(火) 19:00

先日1ヶ月半ぶりに道場で指しました。少し実戦を指さないだけで、大分勝負勘が衰えたようで、出だし2連敗。(>_<) 「何とか指し分けまでは頑張ろう」と思い、我慢した結果、最終的には6勝3敗で終えられホッとしました。

最初の将棋、早速の課題で、対ミレニアム戦でした。振り穴をぶつけるつもりでしたが、「そもそも穴熊が向いていないのでは?」と思い、その場で美濃囲いに変えました(残りの対抗形は全て潜りました)。まずまずの流れでしたが、銀損を甘受して突進したのが拙かったようです。
負けた将棋は、総括すると「我慢が足りない」ということに尽きますね。老化の兆候かも?!

この日は久しぶりに相振り(相中飛車)で穴熊に潜りました。端で美濃側の香を手にし、相手が田楽刺しを見落としており、勝負もモノにできました。まだまだ、苦労するでしょうけど、還暦までの五段(あくまで通っている道場の段位)を目指して頑張ります。(^_^)
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西山vs里見は「ガラパゴス」か?   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/22(日) 22:06

太地と子分、失礼だろ!変なツリのような題を上げた番組が相変わらずセンスレスですね。

こういう考え方の棋士に感化されて変な将棋愛好者が増えてしまう現状に頭が痛くなります。「ガラパゴス」、私は元生物教員だったので、ガラパゴス(諸島)自体は好きですよ。できれば自分で足を運びたい場所の一つです。ただ、残念ながら現代社会においては「ガラパゴス≒時代遅れ」のような比喩で使われており、決して賞賛を意味する形容詞ではないのです。

何の話をしているかというとダメチューバーのダメ棋士、中村太地とその子分が上げている番組が西山朋佳と里見香奈の将棋を論じていたのです。そんなに褒めるふりをしたいのなら、まずご自分が振り飛車党に再転向して指されたら如何でしょうか?勝負から下りたA級棋士なんて存在価値ゼロです。さっさと引退して、人気YouTuberに専念して下さい。あなたの思考が不愉快です。
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真の二刀流成功へ   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/20(金) 16:20

順位戦C2、高田vs谷合戦を観ていきます。

高田君は坊やと同い年、岐阜出身ということで接点はあったようです。デビュー直後こそ「何を指して良いのか良く分からない」感じでしたが、徐々に実力を発揮し、今期もここまで19勝7敗の7割超えと堂々たるものです。対する谷合君は西やんファンから「頭刎ね男」として恨み?を買っているようです。彼が彼女を押さえて昇級したためです。もう一つ、彼は東大工学部大学院に在籍し、自動車の自動運転システムについて研究を続けている博士課程の学生という顔を持っています。

さて、高田君はオールラウンダーですが、最近は居飛車に傾倒、本譜は早仕掛けを見せながらの鳥刺しに似た形になりました。谷合君は振り飛車党。デビュー当時は金無双を積極的に採用するなど、耀龍四間飛車を意識?した個性的な将棋でしたが、最近は割にオーソドックスな形を四間飛車中心に指しているようです。本譜は始め三間に振った関係で、定跡どおり向い飛車に振り直してから仕掛け後に三間に戻すという戦いでした。

48手目には角交換、▽3三飛の時点での局面をどう見るか。ヘボの目には居飛車が歩切れ、振り飛車の美濃囲いが残っている点からやや振り飛車側が指し易いように思いました。ここから自陣角の打ち合いから、その角切りの強襲で振り飛車がリードを広げました。居飛車玉は裸同然、但し振り飛車は攻めが細い。今後の展開は?

振り飛車は少ない戦力を最大限生かし、居飛車玉を端に追い込みますが、桂打ちを三度誤り、逆転。▲6四歩が鋭く突き刺さりました。しかしながらここからの振り飛車の粘りが見事でした。空き王手の筋を絡めながら常に先手を取り、決め手を与えません。128手目の▽9二飛はド根性でした。ところが、戦力不足が解消できず後退を余儀なくされる中、おそらく両者秒読みの中、最後のお願いとばかりに142手目に▽9八飛成と王手、そこで大事をとった▲9七銀合いが大失着。振り飛車が土俵際で体を入れ替えました。文字通り白熱の終盤戦でしたね。谷合君の粘り勝ちです。

実はヘボも西やんが14勝4敗で次点になった三段リーグまで谷合君を知らなかったのですが、上記のように振り飛車党であることと「博士課程在学中」に興味を持って、彼を応援することになりました。ヘボ自身も博士課程を経験しているので、どうして三段リーグと両立できたのか、感心することしきりでしたが、将棋の成績に陰りがある現状、何とか持ち直して欲しいと願っています。無事博士号を取得し(ヘボの見立てでは「目鼻」は付いていると推測)、タイトル戦に出て、一刀流の天才を下して欲しい。ヘボの夢です。(^_^)
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「観る将」も将棋指すべき理由   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/20(金) 12:49

YouTube等で多くの棋譜が衆人の目に触れるようになって、観る将としては嬉しいのですが、一つ前の投稿でも触れたように、コメントを寄せる人の主張がどうなのかな?と思う内容が少なくないように感じています。

将棋に限らないでしょうが、基本ゲームは負けると悔しいですよね。後悔も「勝っても」沢山します(ヘボは)。今を時めく八冠も修業時代は悔しくて号泣していたと聞いています(この逸話が妙な誤解を生んでいると思うが)。自分が負けて傷つくことで、勝った相手を認め、壁を乗り越えようと努力する訳です。自らが一敗地にまみれない限り、敗者の痛みは絶対に理解できないと思います。軽率且つ不用意な誹謗中傷に値するコメントを寄せる前に、実際に将棋を指して、敗者の悲哀を味わって欲しい。「虎の威を借る狐」とは八冠にすり寄り一挙手一投足を無批判に称える取り巻きのことを指すのでしょう。
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無題   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/20(金) 10:30

今回は引用から入ります。以下、屋敷vs木村戦(順位戦B1)の感想コメントより。

『ある聡太ファン(と思われる)のコメント』
「藤井ファンが多いと思うが。藤井さんがC級2組からスタートし29連勝して、一気に将棋ブームが訪れたが、見る将棋ファンが70%以上居ると思うが、藤井さんの出場しない順位戦は見なくなり、藤井さんの出るグランドスラム関わる棋戦、朝日杯、NHK杯、新銀河戦、JT杯 藤井さんが出れば見る見たいな現象が起きる。当然、タイトル戦は皆さん見るが、昔の様に出る機会が少なくなりますね。藤井さんにタイトルがない頃は予選から見れたが今は対局が極端に少なくなってしまう事に将棋界はどのように考えているのか。イベントとか色んな催し物も考えなえと、藤井さんのお陰で将棋ブームが来たのに。去ってしまったら勿体無い」

『それに対する返答』
「将棋ブームじゃなくて藤井ブームだから致し方ないんじゃないwケガが治ればまた大谷ブームが来るさ。」

これらを踏まえたヘボの意見としては、連盟は聡太に拘らず様々な棋士(女流棋士)や彼ら彼女らの指す将棋を取り上げて、番組を作成し、普及に努めて欲しい。東京・大阪の両会館も建て替えられる運びでもあるし、折角の機会ですから。

あと、観る将も(少しは)指さなければダメだな。八冠以外の(女流)棋士に対して、あるいは将棋に対して愛の無いコメントが多すぎる。
将棋の鑑賞に必要なのはAIではなく愛である。因みにヘボが八冠に超辛口のコメントを寄せるのはバランスをとる意味もあります。
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次は奪取だ!   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/19(木) 20:13

竜王戦昇決戦、菅井vs糸谷戦を観ましょう。

菅井君はこれに勝てば初の1組昇級ですが、一方のダニーは元竜王。特に菅井君はダニーを苦手にしています。お互い早指しで有名ですが、ダニーのペースに菅井君が合わせてしまうのが理由ではないでしょうか。

将棋は先手菅井の向かい飛車(居飛車が早くに▽5四歩と突いたため)+二枚穴熊、後手糸谷が金無双急戦で対抗しました。振り飛車は左半分だけ見ると角交換向かい飛車の形(▲5七銀、▲6八金、交換はしていないので▲8八飛のまま)ですが、右は穴熊なのがどう影響するか。
居飛車は敵角頭を目指すのではなく、5筋から動きました。▽5五銀の進撃に対して▲4六銀とぶつけ、後手が一旦▽4四銀と引いてから▽3五銀と出て角道を通したのが面白い構想。更に銀交換から▽5七歩の垂らしが嫌らしい。対して振り飛車は4筋を伸ばした後、上手く中央を処理し、遊び気味の飛を急所の4筋に捌き、ペースを握りました。

互いに敵飛角を取り合い、駒の損得はありませんが、▲5一銀の割打ちが入った居飛車陣は飛の攻めに弱い形。形勢は振り飛車に傾きました。仕上げはと金を捨てて敵玉を下段に落とした後、詰めろ馬取りを掛け、最短距離で居飛車玉を寄せました。こうなると王手が掛からない穴熊は安心です。

ファンからすると菅井君の1組初めては意外でしたが、この勢いを維持し、トーナメントを勝ち上がって頂きたい。是非とも叡王戦の借りを返して欲しいです。名人もダブルで獲れば、棋界の閉塞感も大分解消されるでしょう。ニワカも将棋の勉強をせざるを得なくなるでしょうね。
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いよいよ転向か?   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/19(木) 15:50

などと甘い期待を寄せてしまう棋聖戦二次予選、佐藤天vs石井戦を観ていきましょう。

天彦九段は、少なくともここ3、4年くらいですか、先の順位戦でも紹介したように飛を振って戦っています。対聡太、あるいは対豊島戦を見据えた研究かもしれません。元々受け将棋なので、オーソドックスな振り飛車は棋風にもあっていると思います。
対する石井六段は元々は四間飛車党でした。最近全然振ってくれないので寂しいです。今年の5月か6月に道場でご本人をお見掛けしました。何も持ち合わせがなかったので、サインはお願いできませんでした。(>_<)

先手天彦が中飛車、後手石井は急戦(一応棒銀か?)で進みました。手に乗って振り飛車は4、5筋に位を張り、これが後に効いてきます。対する居飛車は折角5段目に繰り出した銀を引く展開になり、やや不満か。さらに振り飛車は好所の▲3七に角を据えます。
61手目この角を▲6四で銀と刺し違え、中央突破に成功、流れを握ります。直後、ギャラリーの指摘もありましたが、▲4四歩が鋭手で、居飛車陣は崩壊しました。振り飛車快勝譜と言って良いでしょう。

名人3期ですからね、居飛車党とは言え、本腰入れて研究すれば、自分のものになるでしょう。天彦九段は絵画教室に通っているという話を、Abemaの解説中ご自分でしていて、ヘボも油彩画が趣味なのでなんとなく親近感を覚えます。振り飛車の力で一強独裁体制を突き崩していきましょう!!
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頑張れ、センター目指して!   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/18(水) 14:49

暫く見ないようにしていましたが、一昨日、三段リーグの成績を見ました。我らが(笑)中七海三段は前期9勝9敗の指し分けで、今期は序列18位です(丁度真ん中辺)。出だし2連勝で良いスタートが切れましたが、先は長い。集中力を切らさず成績を上げて欲しいですね。

女性棋士誕生は香奈ちゃんの失敗で遠ざかったように見えましたが、ここにきて西やんの編入試験の資格取得が現実的になったこともあり、再びチャンスが近付いたようにも見えます。できれば二人とも願いを叶えて欲しい。そして女性の実力を認めようとしない観る将の傲慢さを挫いて欲しい。
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川の水が流れるが如き   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/17(火) 20:15

女流王将戦第2局が終わりました。

先後入れ替わり、先手香川の左美濃、後手西山の三間飛車の対抗形となりました。

序盤、居飛車が趣向を凝らしたというか、とにかく普通でない駒組を進め、先手番の利を生かせませんでした。折角腰かけ銀に組んだのだから右四間でも目指せば良かったのに、気が付くと手損?ばかりが残り、角筋が玉のコビンを直射していました。

ここからは見るべき局面は無かったですね、残念ながら。ただ、ヘボが学んだ点としては、しっかり振り飛車の定型定跡を自分のものにしておくことです。「普通を我が身に叩きこんでおかないと、少しの変化に気付けない」それなのに、香川さんは変わったことをしようと前のめりになるあまり、自分で勝手に転んだ感です。それでも第1局目は必死に時間を掛けて読んだので、中盤までは指し易い局面を作れましたが、本局はそれすらも無かった。もう遅いですけど、同じ紛れを求めるのなら相振りに誘導した方が良かったのでは、と思います。

「片手間に自分の将棋を指すな」を彼女に言いたいですね(もう何度目かな?)。贔屓の棋士が勝つことこそ至上の喜びのファンを裏切ってくれるな。(T_T)
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そうはならないと思いますが   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/17(火) 13:11

まず、彼の性格がどうなのかな、というのがありますよね。
「僥倖」なんて普通中学生(当時)は使わないし、他の言葉とのバランスが悪いですよね。多分、道場の常連オヤジが口癖のように使っていたのでしょう。九官鳥と一緒ですよ。

ヘボは元生物教員であったので推測しますが、「森林限界」については「生物基礎」を授業で受けていた時にたまたま起きていたのでしょうね(苦笑)。そもそも授業をキチンと受けていたら、卒業は出来ていたはずです。「草木一本生えない」、つまりタイトルを独占した際の風景がどのように見えるのか楽しみ、という意味で使ったと思いますよ。今、彼の眼には何が見えているのでしょうね。

第一人者になったのだから、別に誰からも非難されないと思いますが、(嫌味っぽくて申し訳ないですが)高校を卒業できなかったという事実は残りますね。一方、事ある毎に比較される現会長は通信制に切り替えて「高校卒業」という資格を取りに行きました。その辺りの感覚、価値観は二人の間で大いに異なると思います。

「面白い将棋」ってどんな将棋?人によって異なるのでは?彼は負けず嫌いですから「損して得取れ」、つまり捨て試合は頭の中にないと思います。自分の研究通りに進んで押し切るのが彼の理想の将棋でしょう。
ヘボとしては、このまま居飛車に拘っていてくれて、振り飛車党の化け物に負かされ、タイトルを奪取されて号泣する姿を見たいですよ。「永遠の敵」であって欲しい(笑)。
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レスレス♪   投稿者: tsuka000jp   投稿日: 2023/10/17(火) 08:44

>西山vs里見戦見ました。
本格的な戦いが始まる前の時点で堅さに差がありましたね。
序盤で相手に的を絞らせないような指し方ができると作戦負けしなくなるかもしれないですね。

>あっさり8冠制覇が達成されました。
インタビューで藤井8冠の師匠が面白い将棋を指したいと言っているので振り飛車もあるかも。と言っていました。
藤井8冠が振り飛車で勝ちだしたら大山命さんの藤井くんへの評価値も変わるかもしれないですね。^^
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腐っても◎   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/16(月) 21:30

ちょっと書きたいことができたので、王座戦予選、加藤桃vs南戦を観てみましょう。

先手桃ちゃんなので、急戦かと思いましたが、居飛穴でした。南九段もその方が嫌だったのでは?!知らない人も多いかもしれないので、南九段について触れておきますが、居飛車党、A級通算9期在籍、タイトル獲得7期の実力でした。今期からフリークラス転出ということもあり、力は大分衰えていますが、女流に負ける訳にはいきません(両巨頭を除く)。

後手南は三間から先に▽9一に潜り(最近は後手番では必ず振るようです)、相穴熊になりました。桃ちゃんが6筋の位を取りに行き、振り飛車は代償に3筋の位を取り、▽3四銀+▽2五桂から一歩を掠め取りました。

ここから桃ちゃんが攻め合ったのがやや無理な構想であったか?飛を見捨てて敵玉頭へ突撃ですが、攻め駒が少なく、穴から這い出た敵玉に逃げられてしまいました。ここから、逆に自玉頭を歩で攻められ、あっけなく土俵を割ることとなりました。このような結果になるのなら、西やんの三間を潰した超急戦を見たかったですね。対する南九段は流石元A級、タイトル保持者でした。

さて、書きたかったことはYouTube棋譜速報に寄せられていたコメントについてです。南九段に対して「女流強豪を下してお見事です」とは!ご本人は褒めた心算なのかもしれませんが、これは失礼ですね。よく男性棋士に対して○○先生と書きながら(恐らく形だけ敬意を示しているつもり)随分と失礼なことを書いている観る将がいますが、そのノリなのでしょうね。
加えてイラっときたのは、そのコメンテーターが「○下の棋士」と名乗っていたこと。私は以前、この場で件の漫画をこき下ろしました。将棋への愛が感じられず、将棋を絡めた人間模様を描いている(つもりの)はずなのに人間が殆ど出てこない不思議な内容でした。この氷室(笑)氏はこの間の王座戦でも冴えないコメントを並べていましたし、ロクな愛好家ではないですね。

今は知りたいことが簡単に検索できる時代。ざっとで良いので調べてから書き込みして欲しいですよ。道場に行くと、誰かさんの真似をして、負けると泣き出す小学生に会わないようにヒヤヒヤしています。(>_<)
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真ん中に振っては?   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/15(日) 16:00

白玲戦第5局、西山vs里見戦を観ましょう。

AIは「不利飛車なんて認めない。いわんや相振りをや」というような感じでしょうか。しかし、私は相振りを面白いと思いますね。そして、果敢な挑戦で棋界を盛り上げている二人に敬意を表します。v(^_^)

基本、二人とも頑固ですよね。そこがまた良いのですが。本局は西やんが初手▲7八飛で、そうなると香奈ちゃんは角道保留の左銀活用作戦(?)。今回は三間に振りました。

西やんは矢倉を採用。それに対し、香奈ちゃんは普通の金無双、飛をぶん回し、速い動きに徹しました。この時点で、西やんが苦労した駒組に的確に対応した香奈ちゃんの上手さを感じました。

中盤からは、この遅れが響き、西やん得意の剛腕が発揮される場面が無く、残念でした。次局で奪取を決められるか否か、はたまた香奈ちゃんが踏ん張るのか。勝敗もですが、どんな将棋になるのか楽しみです。

それで、西やんに(僭越ながら)提案ですが、後手番になりますので、様子を見ながら中飛車にしては如何でしょう?西やんは女流戦に参加した直後から暫く中飛車で勝ちまくっていましたが、香奈ちゃんも中飛車の使い手ということもあるのか、どこか遠慮があるように感じます。確かに、一般に「中飛車には三間飛車」のように言われますが、指しようによっては作戦勝ちから収束もあると思います。西やんには力が十二分にあると断言しましょう。相振り戦、角換わり戦より、遥かに面白い!
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コテコテ過ぎる!   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/14(土) 10:59

既に皆さんご存じかもしれませんが、「早退事件」が発生しました。福崎九段が一昨日午前中に指された達人戦予選(対増田裕戦)を勝利した後、午後の対局が無いと勘違いされて帰宅したという内容です。当然不戦敗。しかしながら、その勝局はなかなか面白い内容であったので取り上げます。

福崎先手で、久しぶりの振り飛車です。福崎九段は、かつて泣く子も黙る?振り穴の使い手で、十七世名人をして「感覚が破壊された」と言わしめた剛腕で知られていました。十段(竜王戦の前身)と王座を各1期獲得しています。残念ながら、本譜は中飛車+美濃囲いでした。(>_<)
後手の増田六段は森信雄門下の居飛車党です。超速と見せかけて袖飛車からの速攻を見せました。

序盤から銀交換になりましたが、一旦互いの陣形整備に落ち着きます。ここから角が捌けた居飛車、やや有利に。振り飛車はジリ貧を嫌い敵飛車を引き付けておいての▲7六金の勝負手。ここで同飛と切ってしまった手が拙かったようで、形勢逆転、飛角が捌け、駒損ながら喰いつきに成功、その後居飛車も物量にモノを言わせ、懸命に追いすがりましたが、最終盤▲5六歩の妙防で、振り飛車が逃げ切ったという将棋でした。

ヘボとしては、これぞ振り飛車といった将棋が堪能できただけに午後の不戦敗は残念でした。早速YouTubeの番組が突っ込んでいましたが、芸人顔負けのトークで大盤解説を笑いの渦に巻き込む福崎先生、ホントに(自虐)ネタにしそうでドキドキしてしまいます?!
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広瀬vs菅井戦補足   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/13(金) 09:45

昨日は途中から観たので、序盤の様子を踏まえて補足します。

見始めた局面は菅井君が▽4六歩と突いた辺りでした。まだAIは居飛車持ちの数値でしたが、私は指し易いと思いました。理由は以下の通り。
直前に広瀬八段が3筋の対応に普通に歩を打たず、▲4八銀と引いて突っ張った。このことで居飛車の駒組が「後退」しました(手損と同じと考えて良いのでは)。そこを振り飛車が逃さず、居飛穴の玉頭に襲い掛かったということでしょう。二枚穴熊は制約を受けたことでペラペラで残す余地がありませんでした(右金が一路▲6八に居れば大分違っていたと思います)。

改めて、角と飛の違いを感じました。角は自陣にあっても飛以上の攻撃力を発揮します。本譜も▽5五角の睨みがキツく、端攻めの厳しさが増しました。手を作りにいく菅井流振り飛車の本領が存分に発揮されました(付け加えると、振り飛車党は飛を大事にしない人が多い)。AIに「頼れない」序盤の研究も十分です。(^_^)
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穴熊小休止   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/12(木) 21:30

A級の広瀬vs菅井戦を取り上げます。

対本田、対永瀬と、振り穴で滑った菅井君、今日は美濃で臨みました。相手が元振り穴王子ですから、頭を冷やす意味でも賢明な選択でしょう。
果たして、広瀬八段は居飛穴でした。八段は今日勝つと九段昇段だそうです。でもタイトル3期で上がりたかったですよね。一方の菅井君も勝てば通算400勝。

私もこれまでは美濃(銀冠)で居飛穴退治を模索してきた側ですが、そもそも穴熊は駒が偏っているため、大駒を1枚隠居を強いられると相当勝ちにくいんです(天彦九段は勿体なかった)。大山名人のように受けが桁違いに強いと、穴熊相手は有難かったでしょうね。

本譜は、居飛車の飛が働かず、これが最後まで響きました。また拾った香を二段ロケットにできたのも大きかった。穴熊は金銀以外の小駒(最強はと金)の攻めに弱いです。
最後は敵玉を穴から引きずりだし、上から金を被せて終局。「ああ、こんな勝ち方してみたい」とウットリするような収束でした。

これで3勝1敗ですか。早くあと2勝して残留を確定させましょう。挑戦はそれからゆっくり考えればよろしい。沢山いる居飛車党棋士が全然ダメ(力が及ばないというか、むしろ諦め感が強いですね)。ですから、坊やを倒せるのは理屈から言っても菅井君しかいません。坊やは脳内に将棋盤が無いそうで、将棋の理解は全て棋譜なのです。謂わば人間の皮を被ったAIということです。AIを倒せるのはAIが理解不能な振り飛車しかありません。力勝負を制して坊やを号泣させましょう。匠君も相居飛車戦を諦めれば道が開けるかも?!
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これでいいのだ。   投稿者: 大山命   投稿日: 2023/10/12(木) 16:53

久しぶりに久保師匠の将棋を取り上げられます。東西対抗(対糸谷戦)も良かったですが、今回は棋聖戦二次予選、谷川vs久保戦です。

長いトンネルに入ってしまったようで、弟子で実娘の翔子女流2級の心配もあり?成績が上がらなかった師匠ですが、将棋を拝見すると迷いまくっている様子が感じられ切なかったです。(T_T)

ミレニアム等、色々試行錯誤を繰り返し、パッとしないと見るや、ノーマル美濃囲いの振り飛車に戻し、三浦九段等の年代の近い棋士に勝てず、ファンとしても辛い日々でした(苦笑)。
本譜はそのような迷いが払拭できたような将棋だと思います。

先手十七世名人の居飛穴に対し、久保九段はノーマル三間で対抗しました。慎重に穴熊に囲った居飛車に対し、振り飛車は3筋の歩交換後、▽3五飛と引きます。これは▽3三桂から▽2五飛の飛交換を狙った手で、本譜もその通り進みました。良く見ると▲7八金が放れ駒になっており、飛の打ち合いから先手を取った振り飛車がペースを握りました。

ここからの振り飛車の竜を自陣に引き付けた丁寧な受けが眼目でした。再度の飛交換から互いの竜作り、居飛車は香を短く使い、と金を製造し、寄せを目指しますが、▽5一の底歩、▲7四桂を敢えて打たせてから端攻めを逆用した敵玉頭を狙う▽8五銀等、味わい深い手が続きました。居飛車は「光速の寄せ」の面目躍如で、狭そうな振り飛車玉に迫りますが、金が無い。切っ先を一寸先でかわす玉捌きが秀逸です。最終盤、居飛車の攻めが一息着くと、▽7九飛打ちで終局。攻守の転換と見切りが自在でした。

これですよ、これ!こういう将棋を観たかった。このまま復調モードを続けて頂きたい。まだ老け込む年ではないと信じています。
No.279 編集    削除

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