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弟子=実娘   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/28(木) 10:33

翔子ちゃんの将棋を観ましょうか。高浜vs久保(順位戦)です。

棋譜がたまたま目に入ったためですが、あの衝撃のデビュー戦以来、鳴かず飛ばずのトンネルに入った翔子二級。師匠=実父の成績が冴えなかったのも、この辺りに原因があるというのはヘボ得意の邪推です(失礼)。(_ _) 師匠の見立てでは「受け過ぎる」そうで、仕方がないので「木村一基の棋譜を並べなさい」との助言をされたとか。まあ、師匠と弟子は将棋が全く似ていない組み合わせがむしろ多いですが(例:杉本昌・聡太、花村・森下、大山・中田功、中原・小倉、二上・羽生他多数)、久保父娘の場合はよく似ている。血は争えませんかね?

先手高浜が三間、後手久保の向で始まりました。囲いをどうするか、ですが、先手は一直線に穴熊に。後手は美濃を選択し駒組みになります。相振りを指す方々はよくご存じでしょうけれど、「作戦勝ち(負け)」が明確に現れやすい戦型です。仕掛けの段階で既に「お前は既に死んでいる」になり易い。(T_T) 作戦の自由度としてはこれ程大きな戦型もありませんが、危険もまた大きい。故に経験値がモノをいう戦いになります。因みにヘボも勝つ時は圧勝、負ける時は惨敗が多く、辛勝や惜敗は殆どありません。(>_<)

先手に穴熊を急ぐあまり、やや駒組みのぎこちなさが感じられ、▽4五歩と敵角道を通されたのが減点です。また、穴熊なのに浮き飛車に構えたのも攻めに力が無く、敵玉頭に味を付ける展開にもなりにくかった。ヘボも大内九段を見習って最近相振り穴熊を何局か試していますが、たとえ三間から始まっても引き飛車から4(6)筋を狙っていく展開にしないと勝ちにくいです(例えば相手が矢倉に組んでくると手数が掛かるので、十分に攻撃の準備が間に合います)。

後手は▽6二金上と守りを固め、苦し紛れに先手が動いてきた瞬間を捉えて反撃。端の折衝で得た香を玉頭攻めに使える夢展開でした。捕獲した飛を敵陣深く打ち込み、再度の▽6六角打ちと2筋攻めを組み合わせた快勝でした。先手は穴熊の姿焼きにもならず、感想戦が辛かったと察します(ヘボは経験では負けません)。やっぱり、相振りで受ける展開は棋風と言えど、やや損に感じますが。(>_<)
No.418 編集    削除

師匠!   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/27(水) 09:46

ヘボが今更申し上げるのも憚られますが、この方の将棋は絶対に真似ができません。少し復活の兆しが見えてきたのかなという感じの一局を観ていきましょう。大石vs久保戦(王座戦)です。

大石七段は関西の実力者、この度目出度く昇級し、来期はB1です。居飛車党で対戦相手と親交があるようです(やりにくい面もあるのでは?)。そしてヘボの(勝手に)師匠ですが、直前の投稿で触れたように対抗形の王者、ナベ前名人に勝利しており、復調の兆しが見られるので、これは好カードです。因みに5勝1敗位で対戦成績は久保リードといったところ。

先手大石は左美濃、後手久保の三間石田流模様となりました。こう書くと簡単ですが、まず、そこに至るまでの駆け引きが興味深く感じられました。穴熊を匂わせる居飛車に対して、振り飛車は玉頭銀を見せて玉を▽6二のまま▽5四銀と出て行きます。居飛車は▲7八銀と上がり妥協?更にアーティストは▽3六歩と3筋の交換までやってしまいました。ヘボは順番としてまず大将の身柄確保を優先しているのですが、最近は菅井君をはじめポイントを取ってから囲いを始めるという流れが目立ってきたように感じています。なお、図々しく居飛車が穴熊を目指すと、恐らく丸山vs久保戦(今期順位戦)のような展開になるのでしょう(あくまでヘボの邪推ですが)。

振り飛車は石田流を決めた後、悠々と▽7一玉。居飛車が金銀を盛り上げてきて特に飛銀が狭く感じられましたが、気が付くと各将が好所に配置されているのは久保将棋の特徴です。続く玉頭戦で駒の交換が済むと、はっきり振り飛車の優勢となりました。更に▽4六飛と走り、▲6四角に堂々と▽6六飛と浮いた銀を取れる気持ちよさ。玉が▽8二に入城していないので、玉側の香を取られても▽8二銀の馬取りが先手になっているんですね。大きな駒損は避けるべく居飛車の放った▲6八香には一度▽6七歩と叩いて▲6七銀と浮かせることに成功。後は6筋を中心に上から駒を被せていき、一丁上がりという将棋でした。ヘボ的には良い将棋を拝見しました。 (^_^)

もう1年前の話ですが、「振り飛車年鑑2022」における師匠の言葉「何か光っていて、そこに向かって指しているだけ」が、今再びヘボの胸にやってきました。来期は完全復活で、B1復帰といきましょう! 
No.417 編集    削除

受け師同士が戦うと   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/26(火) 21:21

「千駄ヶ谷の受け師」と言えば木村一基九段ですが、イデ隊員も受けに強さを発揮する棋士です。そんな二人が戦った将棋を観ていきましょう。王将戦予選からです。

先手井出は四間に振り、そして後手木村は居飛穴に構えました。イデ隊員の四間飛車&ミレニアムは予想の範囲でしたが、木村九段の代名詞は急戦四間飛車破りでしたが、最近はトンと見かけません。細かい分岐を辿るのはしんどいんですかね?

中盤はイデ隊員が上手く指しました。4筋の優位を保った方針が良かったようです。そして端攻めから桂交換以降の踏み込みが素晴らしかった!木村九段からの利かしを全部無視してとにかく敵玉に迫ります。▽2六桂を打たれた時点ではヘボの感触では「逆転か?」と思いましたが、▽3八桂成からの寄せは詰んでいないようです(木村九段が最後まで指さなかったので)。ここに荒ぶるイデ隊員と木村九段の勢いのなさを感じました。

将棋はイデ隊員が寄せ切りました。お見事です。角道が直射している分、ミレニアムは居飛穴に勝るんですね。先に久保九段がミレニアムを採用して渡辺九段を熱戦の末下していますし、青嶋六段は先後問わず三間飛車と組み合わせて指しているイメージがあります。私も一通り穴熊を指して(コツを掴む)目処が付いたら試してみたいですね。 (^_^)
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荒ぶるイデ隊員   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/26(火) 09:41

ヘボの勉強法は実戦と棋譜並べですが、最近の棋譜、写しただけで溜まってしまったので、少し前の将棋ですが紹介しましょう。

昨年指された順位戦で、上村vs井出戦です。
上村亘五段は中村修門下で、慶応大学の理工学部を卒業されているそうです。最近は大卒の棋士も増え、さほど珍しいことではなくなりましたが、すごいですね。何をご自分の中で最上位にされているのか判りませんが、これから大変だと思います。
一方の田丸昇門下の井出隼平五段も昨年プロ雀士になりました。難しい両立をどのようにバランスをとっておられるのか興味がありますね(将棋に集中して欲しい思いは「同志」として強いですが)。

さて、イデ隊員とはウルトラマンに登場する二瓶正也氏演じる登場人物の一人ですが、本来脇役の位置づけにも拘わらず、主役のハヤタ隊員(ウルトラマンに変身する)も食ってしまう存在感で知られています。ヘボが勝手に命名しているだけなので、井出五段にはご迷惑かもしれません。イデ隊員は四間飛車党で美濃囲いが嫌いという、個性豊かな振り飛車党員の中でもキャラが立った棋士だと思います。詳細は「振り飛車年鑑2022」をお読み下さい。

漸く将棋です。上村五段は居飛車党なので、対抗形に。後手の井出五段は珍しく?ダイレクト向飛車を採用しました。居飛車は少しのんびりした序盤の駒組みでした。角交換しているのにも拘わらず居飛穴を目指しましたが、受け将棋の井出五段が隙を逃さず突っ込んでいきます。高美濃に玉を収めた後、銀を▽4四に繰り出し、▽3五歩を狙うのは常套手段です。単なる歩交換で収まることもありますが、できれば▽3二飛から捌きたいもの。本譜もそのような進行でしたが、二度目の交換で▲3七歩と打たれ、「何をやっているんだ?」と思った瞬間、振り飛車は横歩を取りました。

「横歩三年の患い」という殆ど忘れ去られている格言?がありますが、よくよく読みを入れないと咎められて敗勢に転落するのがオチです。しかし本譜は違いました。▽3九角!これで攻めが繋がりました。居飛車はバラバラな陣形を衝かれ、大混乱に陥りました。飛金交換の駒得ですが、飛を打ち込む隙が無い。受けのイメージが強く、ご本人にもその自覚がある相手からの強襲はその分ダメージも増幅したことでしょう。

最終盤は、居飛車も大駒を叩き切って一手違いに持ち込みましたが(ヘボなら頓死していることでしょう)、それまで。手番が回ってきたところで、敵玉の腹に飛を捨て即詰みとなりました。ヘボも「一局のチャンスは1回」と思っているので、良い勉強になりました。今まで、イデ隊員には踏み込むイメージが無かったのですが、流石プロですね。井出五段の「舐めた真似してるんじゃねえぞ!」という叫びが聞こえた一局でした。
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宿命の対決?!   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/25(月) 14:57

という訳で、この二人の、黄金カードを観ていきましょう。
福間vs西山戦(NHK杯女流枠決定戦)です。

先週本戦の決勝が放送されたので、そういう時期ですよね。太地君は元振り飛車党にも拘わらず、相振りがお好きでないようなので(そういう人は意外に多いようにも感じますが)、ガラパゴス発言に繋がるのでしょうが、この二人の功績として相振りの定跡を無意識の?うちに作り上げてきたことがありますね。

本局は、先手福間・後手西山譲らず(笑)、相中飛車になりました。管理人さんのご指摘通り、序盤から中盤にかけては先手持ちですかね。右銀の位置の違いが厚みの差であるように思いました。ところが、(あくまで結果論ですが)後手の▽6五歩が機敏で、▲7七桂が浮いて敵角の直射に注意しなければならなくなりました。不自由な駒組みを強いられ、▽5六歩と拠点を作られ形勢逆転となりました。

成銀の位置も悪かったですね。▽3四角の飛銀両取りが痛すぎます。桂取りに忙しい中、▲7七角と反撃に転じますが、ここに至っては先手は後手のすっぽ抜けを期待するより手段が無くなったように思います。しかし、この日の西やんは攻め急がず、78手目の▽7三銀など落ち着いていました。まだしも斬り合ってくれれば、間違いも期待できますが、こういう「あなた、何か手段がありますか?」という手を指されると、少なくともヘボは堪えますよ。

終盤にかけては、堅実な寄せの一方で、112手目▽5二飛とぶつけて敵竜を消す用心深さ。相手の心を折る収束でした。相振りの終盤は一方的になっていることが多いので、力が拮抗している両者ですから、この結果は仕方が無いですかね。良い勉強になりました。管理人さん、有難うございました。 m(_ _)m
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奇襲?一間飛車!   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/25(月) 10:00

始めに、管理人さん、ヘボを激励頂き有難うございます。m(_ _)m  
他の人は反応すらしませんものね(普通、しませんね)。

どういう背景で番組を上げられたのか知りませんが、中村太地八段が彼の番組で一間飛車を奇襲として取り上げたようです。ヘボの中で、彼は「里見(当時)・西山の将棋はガラパゴス」等の発言で印象が悪くなったので、観る気にもなりませんが、升田幸三が好きそうな、また上手く指しこなしそうな戦法なので、実戦を観ていきましょう。(^_^)

モチーフは佐々木勇気vs西田戦(棋聖戦)です。
普通?に指すと両者の力関係から、どちらに転ぶか判りませんが、よくある形で指せば勇気君に軍配が上がるような気がします(不利飛車党員としては悔しいですが)。だから勇気君はA級八段になれたのです(ああ、太地君もですね↘)。対振り飛車に対して難があるからC2に留まっている居飛車党有力棋士も多いと思います。そうでないと、全棋士参加棋戦を優勝したり、タイトル挑戦したりする人がいる事実を説明できません。

うわっ、また前置きが長くなりました。ほぼ対抗形が予想される中、西田君は角道を開けたまま玉側の端を伸ばし、▽3二金と締まりました。そして12手目、▽9二飛!一間飛車見参です。ヘボの個人的な見解ですが、これ、ひねり飛車や立石流の一種ですよね。つまり飛を初めに縦に使い、横に回していく指し方です。勇気君は面食らったと思いますよ。個々の手における消費時間は資料に掲載されていませんでしたが、序盤時間を使ったことは間違いないと思います。▲5八金左辺りに苦悩の跡が感じられますね。(>_<) 振り飛車が▽9四飛と上がった時点で角交換となりました。このタイミングは難しいですね。居飛車は自分から角道を閉じることを癪だと考えている人が多いと思いますので。この後の流れを考えると、角道を閉じて押さえ込みの方針で玉側の位取りを目指す指し方の方が振り飛車にとっては嫌な気がしますが、皆さんはどう感じますか?

振り飛車は堂々と▽7二銀と上がり、▽7一玉を決めて(飛が9筋に居るので▲8二角とは打てない)一安心。ここから飛を大きく使っていきます。まず▽3四飛で歩を使わせ、▽7四飛と舞い戻り▲7七銀を強要、さらに攻撃の手を緩めず、端の位を活かした▽9三桂です。実際の形勢はよく判りませんが、振り飛車側からすると攻めに専念できて気持ちが良い。人間的には相当に勝ち易い流れになっているという感想です。

局面が進むと、戦いは局地戦、すなわち居飛車の玉頭周辺のみで駒が動きました。ヘボはヘボなのでこういう展開は珍しくないですが、プロ棋士にとっては屈辱でしょうね。狙いが単純なのに受けが利かないとは!結局西田君が寄せ切り、96手で終局となりました。投了図はヘボが(滅多にないですが)袖飛車強襲を成功させた時のような感じに思えました。こういう戦法は直ぐに対策が進み、暫くは使えないでしょうけれど、ハ冠(八冠ではない)相手に成功させて欲しいですね(笑)。山本博志五段が奨励会時代にトマホークをぶつけて攻め潰しているので、可能性がない訳でもありません(苦笑)。個人的には斎藤明日斗君に使って貰いたいなあ。(^_^)

長くなりましたが、最後に一言。この戦法、命名するとすれば「一間飛車」より「端飛車」が良いですかね?(?_?)>
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レスレス♪   投稿者: tsuka000jp   投稿日: 2024/03/24(日) 17:06

>大山命さん
今日は西やんと里見さんの対局を放送していました。
西やんの勝ちでしたが結果的には勝ったけど開戦時の玉形の差が気になりました。
将棋の内容は楽しめました。

研修会の方との対局も勝利だったんですね。
攻めさせて勝つ内容だったようで、勝利は相手の内容が悪いよりも大山命さんの実力が向上したからではないかと思います。
1001勝達成おめでとうございます。m(_ _)m
No.412 編集    削除

ヘボも達成   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/24(日) 11:34

二十年前に将棋に本腰入れて取り組むことを決意?した際に、勝敗の記録を付けることを同時に始めました。木曜日に998勝を記録していたので、昨日というか今年度中に達成したいと思っていた1,000勝(平手・駒落ち込み)を記録できました。(^_^) 
勿論、大山名人のように全ての「棋譜」を手帳に書き付けていた訳ではないので、信憑性はこれをお読みになっている皆さんの判断にお任せしますが、目標の一つとなっていたことは確かです。

佐々木慎七段のご指導を頂けるとのことで、いつもとは別の道場に出向きました。ここで1勝1敗の後、慎七段との飛車落ち戦。全然良いところがなかったですね。加えて情けなかったのが、昨年同様端攻めで負かされていること。進歩の見られないヘボでした。
次も駒落ち戦で今度は私が小学生相手に飛香を落として臨みます。途中ミスが出てヒヤリとしましたが、何とかモノにしました。千勝達成です!それでここは終わろうと思いましたが、最終局が結構重要な意味を持つかもしれないので、1,001勝目の内容を書いておきます。

その日最大の目標を達成できたのでホッとしていたところ、準席主?に「研修会参加の中学生と指しませんか?」と声を掛けられました。プロ棋士による指導対局とは異なり、毎度自分よりも50近くも年下の人間に駒を落とされるのは癪で堪りませんが、強くなるためには逃げる訳にいきません(笑)。ヘボはこのような状況で勝った試しがありませんが、「どこまで粘れるか」をテーマに臨みました。

マスク姿の研修生は中1でしたが、まだ小学生と言っても良いような華奢な少年でした。直前に戦った佐々木七段の指導が参考になりました。端攻めを食らったので早めに銀冠に組んで上部を厚くし、先に攻めて貰う方針です(勿論敵陣への味付けは必要ですが)。上手は攻撃陣は三間▽3四歩止め型(但し、飛は居ない)、木村美濃に組んできて、▽4五歩から開戦です。

我が玉頭周辺における戦いは複雑を極め、正直ヘボは半分は勘で対応していました。結果的に敵角を捕獲し、攻めが小駒のみになったので、切らすことができたように思います。反撃も決まり(ヒドい勘違いもありましたが)受けなしに追い込み終局。
ヘボに足元を掬われたのが余程ショックだったようで、言葉がなかなか継げない感想戦が終わると涙を流していました。キツい言い方ですが、駒落ち戦とは言えオヤジにやられるようでは(奨励会)受験は現実的でないですね。勿論初手合いでしたが、勢いが感じられませんでしたし、形勢判断が表情に現れていましたので。将棋は仕事を目指さず、楽しんで指していけば良いと思います。

さて、話を元に戻すと、昨日の時点で負け数は576。勝率は.635で、これは丸ちゃんよりも高いです(笑)。次の目標は対抗形振り飛車持ちで600勝(残り46勝)、振り飛車全体で800勝(残り77勝)などがあります。頑張ります! v(^_^)
No.411 編集    削除

超速逆棒銀   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/22(金) 11:50

王位リーグの石井vs佐藤天彦戦を観ましょう。

昨日はこの他にも良い振り飛車棋譜があったので、私の棋力?気力?が許す限り紹介していきたいです。

本譜の天彦九段はダイレクト向飛車を採用しました。コメにもありましたが、振り飛車なら何でも試してみるという感じで、ヘボにとっても喜ばしい(笑)。ここから石井七段が(恐らく)油断していたことも手伝って、教科書の変化でしか見られない速攻逆棒銀が炸裂しました。2筋歩交換から▽2四→2五銀とガンガン行きます。気が付くと居飛車は2筋から飛を避難させるしかなくなり、駒をボロボロ取られていき、独り終盤戦はキツかった。アマ有段者同士(片方が失敗した)のような終局図となりました。(T_T)

石井七段にとっては落涙ものの将棋でした(あれ?昨日のヘボのようですね)。一方の天彦九段、「やる時はやるんだぜ」みたいな風で格好良かったです。益々振り飛車を極められんことをお祈り&応援しております。v(^_^)
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まだまだ甘い   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/22(金) 09:33

昨日は、西日本の遠方から棋友が来ることが決まり、急遽?道場に出向きました。平日の様子も知りたいと思ったこともありますが。

13:00で、いつもよりも1時間遅い入場でしたが、指している人は土曜の半分以下。手合いを付けて頂くのにも時間がかかりましたが、落ち着いて指すことができました。
しかし!これとは矛盾するのですが、1局目にヒドい将棋を指してしまいました。(T_T) 格上でしたけど、開始40手で既に処置不能、粘る手も無し。ここまでにダメなのも6年振りくらいですかね。そう言えば前回の醜態も相振りでした。(相振りは)恐ろしいです。本当に。(>_<)
次の対局も左美濃からの急戦を受け損なって×。そこから3連勝して盛り返しましたが、最後は拙い寄せをして逆転負け。指し分けがやっとの、なかなか厳しい一日でした。

友人は私が道場を後にした18:00ピッタリに現れたので、約1年振りの対戦は叶いませんでしたが、近況報告に花が咲きました。桜は来週ですかね? (*o*) オチにならないオチで済みません。
No.409 編集    削除

金星相当!   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/20(水) 20:31

新人王戦で(勝った方には失礼ですが)番狂わせが起こりました。
山根vs小山怜央戦を速報で?お伝えします。

先手山根四間飛車、後手小山の居飛穴で始まりました。
序盤、居飛車は早めに▽7四歩を突き、急戦を匂わせましたが、振り飛車は普通に美濃に組み、最近余り見られなくなった6筋位取り(▲6六銀型)を採用しました。高美濃に組み替え、39手目には▲5五歩と開戦!更にここで▲5七銀と引いて角道を通した手が柔軟でした。歩交換で▲5五角と飛び出して敵飛に当てることで自然に▲5六銀の好形を作り、早くも振り飛車十分の分かれとなりました。

振り飛車の指し手は冴えまくります。相手の駒を押し込んだ後、狙い澄ました端攻めを敢行。穴から敵玉を引きずり出しました。以降の指し手も決して焦らず、手厚いので居飛車は暴れることすらままなりません。ミスなく最後は即詰みに切って落としました。いや、天晴れです。(^_^) 正直、ヘボはあまり山根さんの振り飛車を評価していなかったのですが、ノーミスなら男性棋士をも倒してしまうまで実力が上がっていると言うことなのですね。
これは旦那さん(本田六段)の助言も大きかったのではないでしょうか?この勢いが続くのなら、ひょっとするかもしれませんよ?

小山四段は普通の強い棋士になってしまいましたね。「アマ最強」から立場が変わり、対戦相手は妙なプレッシャーを感じずに対戦できているためだと思います。これからが肝腎です。
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八冠のご両親?の慧眼   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/20(水) 16:16

皮肉を込めて、ということで(笑)。

いやあ、YouTubeの○ユム氏の番組、覗いてきましたけど、250件余りのコメの殆どが「石田の神経を疑う」という内容でした。この板で前から触れていますが、石田九段はお人好しなのか空気を読めない性格なのか、あるいはその両方なのか解りませんが、「対局中に対戦相手が席を立つと、相手の席に座って考える癖があった」などという逸話から、ヘボは「このような人は傍から見ている分には面白いが、絶対関係を持ちたくない、加藤一二三の亜種」だと思いました。

恐らく、八冠がプロ入り時の弟子入りの際に師匠を石田九段以外の人に決めた理由が分かろうというものです。いや、問題が無ければ同郷(愛知県)出身の石田九段のお世話になることは極自然な流れなのですよ。他にも(現在の石田九段は)関東在住であるとか何とか無難な言い訳はできそうですが、八冠の周りが杉本八段に弟子入りさせたという事実は勝負を決する光速の寄せであったとヘボは邪推しています。(>_<) 勇気君やタカミーは災難ですね。ヒフミンに倣って転籍する??
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システム健在なり   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/20(水) 15:45

ネット記事か何かで「(聡太)八冠が藤井システムを考案した」が目に入りました。まあ、ネタのつもりか何か知りませんが、藤井猛九段を馬鹿にしていますね。鰻屋のウナギは調理人が変わっても美味でっせ、というお話です。

王将戦予選、杉本昌隆vs森本戦を観ていきます。
いきなりですが、杉本八段は力が落ちましたね。もう弟子に代わって講演や本を書けば生活は左団扇なのかもしれませんが、かつての四間飛車党としての活躍を知る者としては寂しいですね。最近は相振りはまずやらないし、振っても当時のキレは全く影を潜めています。森本君は星を戻してきましたが、課題の終盤はどうなっているでしょうか?譜を追いながら検証していきましょう。

先手杉本は居飛車、後手森本の四間飛車で始まりました。杉本八段は八割位は居飛穴の印象。本局も用心深く▲7八金と締まりながら▲9九玉と潜って安心したいところ。

しかし、かりそめの平和はあっさり破られました。間合いを計っていた森本君は端の突き捨てから単騎の▽8五桂跳びで敵玉頭にいきなり襲いかかりました。「角筋は止め難し」の格言?通り、▽6五歩が当然とは言え厳しい一着。端で桂交換した後の▽5四から▽6五銀の進出が攻めを切らさない進軍でした。更なる▽7六銀の前進に▲9八玉の後退(少しでも銀から遠ざかりたいという気持ちは分かりますが)が痛いミスでした。振り飛車が直後に打った▽7四桂が次の跳躍(▽8六桂)で王手になるからです。それでも玉の周りに駒を埋めて持ち堪えたかに見えました。

攻撃の第二弾は4筋からでした。ウッカリ▲5六銀と立った手が拙く、と金を作られてしまいます。マムシを消去すべく歩の連打でしたが、手に乗った振り飛車の角の活用が秀逸でした。すなわち▽4四→5五→6四→8六と転戦し、8筋で敵角との交換を果たします(先ほど打った桂の紐が付いている)。後は玉頭周辺の攻防を丁寧にまとめていき、遊んでいた飛が竜に出世しゴールに漕ぎ着けました。まだ1局ですから判りませんが、この調子なら大丈夫です。

本局は藤井システムの快勝譜と言っても良いと思います。次は本家本元の活躍をこの目で見たいですね!(^_^)
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石田九段のこと   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/17(日) 14:47

勿論、将棋の石田和雄九段のことです。ヘボが知っているくらいだから、将棋ファンは皆知っていることでしょうが、前から自分の弟子でもない棋士の全力応援は拙いな、と思っていました。少し耄碌しているようなので、周りが気を付けてあげなくてはいけないのかもしれませんね。今回は初犯なので、会長からの口頭注意くらいですかね。
No.405 編集    削除

少し溜飲が下がりました。   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/17(日) 13:41

何度も言っていますが、一強ではつまらない。
No.404 編集    削除

三間飛車強化期間?   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/17(日) 09:14

昨日も先週に引き続き道場でした。
ここ1年ほどの間に、穴熊がヘボに合った戦法であることが判っただけでも収穫ですが、次に「最初に振る筋が良いのはどこか」明らかにしていきたい。もう一つ、序盤の駒組みの中で「穴熊を捨てた方が良い場合は存在するのか」も重大な検討材料に上がっています(笑)。「振り飛車で勝て」は尊敬する大山名人の著作の一つです。「振り飛車で勝つ」がヘボの最大のテーマ。勝たなければ意味が無い。自分にとっての将棋はそのような位置づけです。

さて、四間→中と試してきたので、次は三間です(向飛車も指すかどうかは未定)。6局全て最初は三間(七間)に振ったのですが、2局は相振り、しかもヘボは相振りの三間は不得手です。結果、対抗形は2勝2敗、相振り2勝でした。先々週辺りから「角交換も結構戦える」ということが判っただけでも収穫でした。あと20局は見極めに必要です。(>_<)
No.403 編集    削除

青野九段お疲れ様でした。m(_ _)m   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/15(金) 10:52

順位戦最終局、青野vs安用寺戦を観ていきましょう。

現役最高齢(71歳)の青野九段、若い時から知っていますが、何と言っても「鷺宮定跡」ですね!ヘボは急戦を受ける側になりますが、指し手の重みが持久戦とは桁違いで、成功すれば快勝となりますが失敗すれば即転落という厳しい将棋になります。急戦で来る人は当然定跡の分岐を丁寧に勉強している訳で、大雑把なヘボは極力定跡形に嵌まらないように腐心しています。(>_<)

青野九段の強さは順位戦の成績に表れています。A級通算11期は素晴らしい。ここ数年は世代交代?が進み、各クラスで人の入れ替わりが激しくなっています。ヘボはタイトルに出ようが、竜王戦を勝ち上がろうが(勿論これらも立派な実力の証になりますが)B1を勝ち抜いて八段になった人が最強だと思っています。その点、A級に10期以上も在籍していた九段の(全盛期の)強さは並大抵ではありません。

さて、青野先手で急戦模様、後手安用寺が注文を付けて角道オープンの四間飛車の戦いになりました。ヘボが勝手に感じている青野急戦の特徴は「攻め潰すタイプ」ですか。急戦はそれが当然と捉えるのが自然なようですが、一方で「ポイントを稼いで押さえ込むことこそ急戦の本質」いう考え方もあって、少し前の受け師(木村一基九段)の将棋はこちらに該当するような気がします。

居飛車は一手金を▲6八に上がり腹巻きをし、袖飛車に構えて3、4筋を中心に攻め立てます。振り飛車側が(居飛車の攻めを)引きつけすぎて失敗した事もあって、形勢は青野持ち。ところが先ほど触れた棋風のせいか、捌き合って馬・竜をそれぞれ作り合った辺りから怪しくなってきます。標的だった角に▽1五から▽5九への侵入を許した時点では(ヘボの見立てですが)完全に振り飛車の流れとなりました。

終盤では振り飛車側にもミスが出て居飛車の勝ち筋もあったようですが、▲7八角と竜を追わずに、▲4三馬と迫った手が最後の逸機でした。最後は振り飛車が一間竜に敵玉を仕留め、終局となりました。

本譜は青野九段の順位戦最終局にもなりましたが、将棋が若いですよね(勿論良い意味で)。好機には迷わず畳みかける。負けはしましたが、ご自分の棋風に殉じて終われたことは満足だったのではないかと推察します。(_ _)
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やり過ぎ王?   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/14(木) 06:29

古森五段はヘボ期待の若手振り飛車党員の一人ですが、今期も今ひとつでしたかね。(>_<) NHK杯を2つ3つ勝っているし、力は付いてきていると思うのですが(ファンの欲目?)。ご本人も自らの欠点(美点にもなるかも)についてお解りのようで「ついやり過ぎてしまう」と仰っています。それが何を意味するか、将棋を観ていきましょう。

少し前になりますが、竜王戦、中川アマとの一戦です。
中川氏もプロとの対戦成績が14勝14敗ですから、決して侮れません。ヘボは小学生に散々痛めつけられているので、格下(棋力だけではなく)との戦いは気持ち的に嫌です。格上は「負けて元々」で当たれますからね。古森君はどうですかね?

先手古森が駆け引きの末のダイレクト向飛車、後手中川は手堅く銀冠を目指しました。ここからの振り飛車の指し手は実に積極的。一目散に自玉を美濃に収めると、7筋の位を取り逆棒銀、▲8六歩から▲8五歩と仕掛けていきます。ヘボもこういう展開は好きで、世の多くの将棋指しはきっと攻めるのが好きで攻められるのは嫌いだと信じています。

振り飛車は攻撃の手を緩めず、あっという間に8筋を突破、竜ができました。こう書くと居飛車は何もしていないかのようですが、準備が遅れ、既に「倒れている」状態であったのでしょう。自陣角から防戦一方になり、所謂「筋に入った」攻めに飲み込まれた感じでした。勝敗は75手で決着。定跡書に嘘は書いていないようです。古森君はプロの誇りを守りました。(^_^)

反対に、このような勝ち方をしてしまうと、「ついやり過ぎてしまう」気持ちも何となく理解できそうです。ヘボも「隙あり!」と見立てた突貫が惨めな切れ将棋に終わったことが何と多いことか。でもチャンスはそう簡単に訪れるものではないので、常に盤面全体を観ることを心掛けたいものです。(-_-)
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雑話その2   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/10(日) 21:26

前話の続きです。

将棋を指しに来ているので、どんな人と当たるかは最重要な問題でしょう。対局を付けて頂く間、大体ヘボは他人の将棋を観ているのですが、たまたまその後、観ていた対局者のどちらかに当てられることがあります。そういう時は少し気分が良いですね。少なくとも居飛車or振り飛車のどちらで来るか見当が付いているから(大会で相手にそれをやられると、同じ意味で最悪ですが)。まあ、4回5回と当たるようになると意味は薄れますが。

ここで度々、小学生に関して色々厳しいことを書きましたが、感想戦を端折る人は大人にもいます。但し、大きな道場では次々に対戦を組まねばならず、さっさと結果を報告してくれる方が、運営側にとっては有難いかもしれませんね。困った人と言えば、ヘボはいかさまをされたことがあります。相手の馬の位置が一路ずれているんですよね。最初はヘボの見間違いかと思いましたが、そいつは最初からいかさまする気で、駒の配置もマス目にキチンと収まっていなかった。後で、ヘボが運営に直訴して来なくなりましたけどね。

強い人ほどポイントを押さえた良い感想戦をやってくれると思いますね。勝者の余裕というか(笑)。ヘボは指し手をあんまり覚えていないので、いい加減な感想しか語れませんが、もっと強くなって建設的な感想戦をやりたいものです。
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道場雑話   投稿者: 大山命   投稿日: 2024/03/10(日) 10:58

「お前の話はどれもいつも雑だろう」という突っ込みは甘んじて受けますけど、まあ、お時間の許す限りでお付き合い下さい。 (^^;

一口に将棋道場と言っても、色々あります。最近は将棋を対面で指さない人の方が下手すると多いかもしれません。先にも書きましたが、道場が経営の面で厳しくなり、首都圏の範囲で挙げれば、新宿や八王子のような大きな所も潰れています。聡太ブームを真の将棋ブームに繋げるためにも連盟は好機を逃さずに対処して頂きたいものです。

今から二十年前に北海道の美瑛に引っ越して、初めて道場で指してみたいと思い何をしたかと言うと、ヘボは電話帳を捲りました。「囲碁・将棋」の欄があって、幸い2件の番号が載っていて、後に無事両方とも利用できました。ただ、自分も弱かったですが、来る人は強くなかったので、直ぐ飽きてしまいました。ほぼ同時期に知った「中飛車研究所」を観たり、「週刊将棋」や「将棋世界」等を読んで、大袈裟ではありますが、焦燥感を紛らわせていたものです。今ほどネット将棋は盛んでは無かったですし、やろうという気にもなりませんでした。ヘボの中では「異種格闘技」と捉えていますしね。

幸い翌年、函館に引っ越せました。この地は将棋が盛んで、二上達也、佐藤大五郎、北村昌男といった往年の名棋士を産んでいます。道場も3つあって、ヘボは全てに足を踏み入れました。その内の一つは席主が優しい方で80局ほど相手をして頂きました。函館にいる間に初めて全道大会にも出場し、2つ勝てました。振り返るとこの時代がヘボの将棋の下地を作ったように思います(エラそうに)。

運営の話になりますが、席料。道内では札幌では1,000円、その外では500円が基本料金でした。東京に戻ってきて1,000~1,500円になり、物価の違いなんですかね。但し、小学生は別料金で動いているようです。また将棋連盟の支部では3,000円ほどの年会費を別に払った道場もありました。大会参加等で便宜が図られているようです。

時計。チェスクロックですが、かつてNHK杯等で見られた針のアナログ時計は殆どお目にかからなくなりました。道場によって、また指している人の(道場内の)立ち位置によって、使う場合と持ち時間無制限になる場合があります(例えば道場内でトーナメント大会を行っている場合)。ヘボは(普段は)時計がない方が自分のためには良いのかな、と思っています。
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