中飛車研究所(将棋)掲示板
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石本vs野原戦(名人戦リーグ)を観戦しましょう。総手数239手です(苦笑)。 石本さくら女流二段は名伯楽森信雄門下で振り飛車党、相振りも指し、角交換型の相振り戦を将棋世界の付録で解説してくれたことがあります。期待の若手と言いたいところですが、最近は「居飛車も指せるように」ということらしく雁木なんかも指していたような。(>_<) 器用貧乏では上にいけませんよ。ダメなお姉さん(某女流四段)の真似をしないように。 野原未蘭女流二段は鬼才元奨励会三段の鈴木英春氏の指導を受けた居飛車党(森内九段門下)。実質の師匠である鈴木氏の指導でかまいたち戦法等を得意にしています(要するに力戦好みのクセのある将棋)。右玉や嬉野流も好みではなかったか?! 先手石本は中飛車に振り5筋の位を取りました。後手野原は銀対抗から二枚銀模様です。振り飛車は▲4八から5六銀と繰り出し、薄い玉形で対抗、35手目に▲7八飛と転換、銀と歩を交換しやや指し易くなりました。居飛車はじっと我慢。56手目に▽7五銀と打ち付け、押さえ込みにかかりました。主戦場は次第に玉頭周辺に移動し、振り飛車が▲3六桂打ちから敵玉頭に拠点を作り有利となりましたが、玉が薄いので油断はできません。果たして▲6三銀から敵飛に働きかける構想がやや甘く、居飛車の鋭い攻めを誘発、端攻めと飛の挟撃を受け、自玉は風前の灯、金気を渡せない形になりました。 居飛車の猛攻はなおも続き、振り飛車玉は中段に追い出され、頓死を気にしなければならない不安定な形です。142手目▽7四馬、146手目▽4六香と追い込まれましたが、ここで切り札の▲3三銀を決め151手目の▲5五角で喉元の剣(香)を抜きました。この辺りから攻守逆転で形勢は振り飛車側に傾いたと見られます。恐らく両者秒読み(持ち時間2時間)なので何が起こっても不思議ではありませんが、振り飛車は大きな失着も無く堅実な指し回しで敵玉を追い込んでいきました。居飛車も粘りますが、189手目の▲7九桂(褌)や8筋の銀の縦の連打で後退していきました。止めは▲8一飛からの即詰み。長い長い戦いが終わりました。お二方、お疲れ様でした。m(_ _)m 何と言うか、対抗形らしい捻じり合いが観られ、人間同士の将棋でした(苦笑)。二人の頑張りが女性棋士の誕生につながると良いですね。
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