中飛車研究所(将棋)掲示板
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ヘボのテーマの一つである相穴熊戦を観ていきましょう。女流順位戦、頼本vs武富戦です。頼本さんは飯塚八段門下で振り飛車党、武富さんは中田功八段門下で居飛車党、居飛車穴熊が得意とのことです。 先手頼本が角道を開けたまま四間飛車、後手武富はなかなか態度を明らかにせず、角道を開けたのは漸く20手目。その後はお互いの道を進んでいきます。少し振り飛車が意外な手順で、銀冠穴熊に移行したところで戦いが始まりました。居飛穴は手薄な角頭を狙って袖飛車、攻め駒は飛角桂だけです。対する振り穴は左銀の捌きがポイントになりました。 序盤から気になっていた振り穴のぎこちなさは直らず、居飛穴側の巧みな攻めに陣形を大きく崩されました。飛角交換が二度三度?あって、居飛穴側は無傷です。これは一種の負けパタンと思いきや、ここからの振り穴の粘りは凄かった。切った貼ったの消耗戦に持ち込み、気が付けば手数は100手を優に超えています。自陣に少し手が付いたところで、漸く居飛穴は決めに出ました。120手目、▽8九飛を下ろし、128手目▽3五桂は筋に入りました。あっという間に大将は裸になり振り穴陣は完全崩壊です。 ここで居飛穴側にミスが出ました。129手目▲3三歩成と角を取られた時点で直ぐに手を戻さなかったことがどうだったか?決して焦って王手のラッシュを掛ける場面ではなかったように思いました。やはりヘボが感心したのは、正確な応手で決め手を与えず玉を捌いていった振り穴の粘りです。殆ど単騎で、▲1九に隠れていた大将は169手目には敵陣内の▲8三まで大脱走です。恐らく両者秒読みであったでしょうが、流れは振り穴に傾きました。そして居飛穴が戦力不足で手を戻した後、185手目から逆王手ラッシュにより、敵玉を左辺(居飛穴側から見れば右辺)で即詰みに仕留めました。 総手数223手。大激闘は手の善悪を超え指運の勝負となりました。やはり対抗形の捻じり合いは面白いですよね。非勢でも「簡単には終わらない」根性を見せてもらいました! (^_^)
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