中飛車研究所(将棋)掲示板
Back
記事編集
投稿者
メール
題名
内容
今日は相振り戦の将棋を観ていきましょう。ヘボの勉強法は専ら棋譜並べですが、現在の傾向として「振り飛車側の勝ち将棋」に限定しています。ですから「大山全集」も実際に並べた将棋は1433局+αです。先に幾つか棋書を紹介しましたが、「振り飛車年鑑」で不満な点は振り飛車の勝局集ではないということで、(現在)居飛車党の棋士が選局に関わっていたりします。「聡太の振り飛車対策局」なんて大きなお世話ですよ。(>_<) さて、相振り飛車戦はヘボにとって勉強の仕方が難しい将棋です。理由は一言でいえば「何でもありの手将棋」に近いからです。相居飛車戦の主要戦型を覚えるような感覚ではないでしょうか?それはそれで面白いのですが、勝ちパターンを体得するのは難しい。しかもサンプルが少ない。そういう背景から、女流棋士の将棋も拾って勉強することになります。女流の振り飛車党棋士はお互いに基本相振り戦を避けません。香奈ちゃんも「振り戻し」は西やん対策で指しますが、純粋な居飛車側を持つことは数えるほどしかないと思います。 それでは将棋。今回は久保翔子vs岩根忍戦(順位戦)を取り上げます。 久保女流1級の父親は言わずと知れた久保利明九段で、師匠でもあります。棋界でも少数派の受け将棋ですが、これは師匠の影響もあるのでしょうか。以前デビュー戦を紹介したかもしれませんが、その将棋も相手の攻めを引き込むような受けが炸裂し、何だか振り飛車党時代の永瀬軍曹の将棋が一瞬よぎりました。対する岩根女流三段はNHKの泉アナウンサーと結婚しているのですが、苗字は変わっていません。「選択制夫婦別姓」とか何とかうるさい世の中ですよね。(>_<) 振り飛車党で攻め将棋です。明るい性格で特に関西本部では20代でアイドル的な存在で、今売り出し中の中さんと外見的には似た所があったかな?奨励会にも一時期在籍していてタイトル挑戦もしましたが、奥さんと母親を兼任するのは大変ですかねえ? そのような訳で、先手久保が向かい飛車&金無双→矢倉模様、後手岩根が三間飛車&美濃囲いとなりました。以前も書きましたが、相振り戦は先攻できるか否かが勝敗に直結するというのがヘボの見立て。しかし先手は受け好きですからね。余程上手く立ち回らないと相手の攻めを挫くのは難しい。果たして序盤では先手の玉側で銀交換となり、早くも後手が一本取った形になりました。もう一つ疑問だったのは8筋で歩交換した後、先手が浮き飛車に構えたこと。金無双と浮き飛車は陣形が低く飛の右辺への転戦も期待できるので○ですが、矢倉になるとあまり意味はない。却って目標にされる恐れもあります。残念ながら中盤以降そのような展開になってしまいました。 一方後手はどうかと言うと、▽7一玉型の平美濃で、石田流でスタート。軽い形で攻撃を繰り出す態勢が整っており、実際攻めがグサグサ先手陣の急所に刺さりました。銀交換後に角交換も果たしたのですが、▽3三角の打ち直しに対して▲5九角と謝らせる大戦果。幾ら翔子ちゃんが受けが好きでもこれではいけません。以降、一方的に後手が寄せ切る将棋となってしまいました。ヘボは岩根さんが強かった将棋も知っていますが、翔子ちゃん、これでは厳しい。こういう時、師匠が実の父ではやりにくいでしょうね。(>_<)
URL
更新キー