中飛車研究所(将棋)掲示板
Back
記事編集
投稿者
メール
題名
内容
「逆棒銀」は角交換振り飛車において頻出する狙いなのですが、ここでは所謂相居飛車戦か対抗形に出てくる棒銀です。西田vs近藤誠也戦(王将戦リーグ)を観てみましょう。 西田六段はヘボ期待の振り飛車党員ですが、元は居飛車党であったとはご本人の弁です。チャレンジャーで端飛車(一間飛車)を成功させ(確か対佐々木勇八段戦)、勿論相振りもやりますし、今回の棒銀の採用もガチの居飛車党である近藤八段の虚を衝き、なかなかの作戦家であるとヘボは思います。 西田先手で▲7六歩▽3四歩▲6六歩と進み「西田、どこに振るのかなあ?」と観ていましたが、▲2六歩が突かれました。後手の▽1五歩を見て作戦を決めたと推測されますが、右銀がスルスルと▲2六に上がり、▲1五銀捨てが鮮烈!端を破られ完全に後手は想定外の展開になりました。反撃は角の右辺への転回から敵飛のコビンを狙って行きますが、と金ににじり寄られ速度負けの感。再度の▽5五角から飛金両取りですが、アッサリ▲3七角と合わせられ、やはり「終盤は駒得より速度」ですね。 「このまま居玉で快勝か?」と思いきや▽5五桂に▲4八玉と一旦は上がり、▲2一飛成から敵玉のお尻を窺います。寄せも鋭かったですね。▲5四に打った桂を▲4二に成り捨て、75手目に▲5四桂のおかわりを決め▲6一竜のタダ捨て(取れば▲6三飛成で詰み)。ネットのコメントに「何だか級位者同士の将棋みたい」とありましたが、素晴らしい流れで、プロの終盤を見た思いでした。(^_^)
URL
更新キー