中飛車研究所(将棋)掲示板
Back
記事編集
投稿者
メール
題名
内容
相振り飛車戦は「相居飛車戦を左右ひっくり返したもの」と言われることもあります。そのような面は確かにありますが、もっと自由ですよね。そういう訳で今回は白熱の白玲戦からサンプリングします。第3局です。 「プロが相振りを指さない理由」について色々言われていますが、ヘボの見解では「負けたくないから」に尽きると思います。それくらい相振りは必勝定跡の無い将棋なのです。「相手の出方に応じて自分の(攻撃や囲いの)形を決める」将棋なので、戦型の組み合わせは殆ど無限です。勝ちが担保されていない将棋はプロは嫌います。本譜もあまり見ない形になりました。 先手西山が初手▲7八飛から三間、後手福間が2手目▽5四歩から中飛車含みですが、角交換してお互い向かい飛車に振り直しました。対抗形ではまずあり得ないことですが、双方▲8六歩、▽2四歩と伸ばしていくのは相振り独特の駒組です。次は玉の囲いですが、先手は居玉、後手は金無双となりました。先攻は後手。42手目の▽6四角打ちから▽4五桂捨てを決め▽1九角成と馬を作りました。先手玉は戦線から遠く、あまり響いていないようでしたが、55手目の▲4三桂が冴えない手で形勢は後手に傾きました。恐ろしいことにこれ以降先手に攻めの手番は回って来ず、玉が左端まで追われて白旗となりました。つまり最後まで攻めの手を繰り出せなかったことが敗因です。受けに回って相振り戦を勝つことは難しい。特に西やんは豪快な攻めで勝つイメージですが、それができなかったことに彼女の苦悩が感じられますね。 まとめ:相振りは攻めて勝つ将棋。攻めの形を早く整えることが大事。
URL
更新キー