中飛車研究所(将棋)掲示板
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ということで、名人戦リーグ、伊藤沙vs西山戦を観ていきましょう。 先手伊藤が2筋を早く決め中飛車を牽制したのに対し、後手西山はそういうことなら三間、という対抗形になりました。西やんが相手に振り飛車を譲った将棋(つまり西山居飛車vs相手振り飛車)はヘボは未見です。伊藤さんは相振りも指せますが、二強の恐ろしさを身に染みているので「次善の策」ということでしょう。序盤で相手に好き勝手を許すと勝ちにくくなりますよね。 恐らく、ですが、居飛車に試してみたかった形があったのだと想像します。それが対三間急戦、すなわち「へなちょこ急戦」と称される作戦です。ヘボはその辺り詳しくないのですが(そのような形になるのを避けているので)要するに「早仕掛け」の一変化と捉えています。三間飛車側の対策としては左銀をギリギリまで動かさないで角交換に備える手法が最近よく見られます(山本博志五段が編み出したのかな?)。本譜は角交換から居飛車の2筋歩交換に進みますが、26手目▽2二飛が定番の返し技。飛交換になると陣形の差で振り飛車有望です。 居飛車は歩損を回収すべく▲3四飛でしたが、これがどうか?手損にもなるので振り飛車陣の金銀をほぐす時間を与えました(ではどうすれば?という問いには答えがありませんが)。ここから角の打ち合いになり、ヘボは振り飛車側の指し易さを感じました。局面が進み68手目敵角に当てながらの▽6四桂打ち辺りではウハウハ?ですね。80手目の▽9九角成で完全な温泉気分?。自玉が手付かずで相手は一人終盤戦ですからね。 振り飛車は既に優勢ですが手駒がない。そこで当然ながら戦力補給の▽4五金が渋い好手。互いに大駒当たりとなって先に角を取って▽7四飛の玉頭転回。更にその飛を切り飛ばしての玉頭殺到。確実かつ最短距離の寄せは「剛腕」の面目躍如ですね。もう何も言うことはありません。(^o^) これだから振り飛車は止められません。 以上、三強とそれに続く集団の間には河が一本流れているような印象を受けています。皆さんは如何ですか?
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