中飛車研究所(将棋)掲示板
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ヘボは「升田式石田流」(by升田幸三)の本を読んで将棋をやり直してみようと思いました。しかし当たり前のことですが実戦は本の通りにはいかず、石田本組も下手でした。そのため三間飛車を多用していた時も石田流は滅多に使わず、さらに流れでそうなった時も結果は芳しくありませんでした。ネットを見ても、いや石田流の本を書いている振り飛車党棋士も「早石田は使えない」で結論しているような口調です。本当でしょうか? そこで西尾vs宮本戦(順位戦)を観てみましょう。 西尾明七段は居飛車党、コンピュータ関係に強くその分野の統括のために連盟の理事を続けています。一方の宮本広志六段は振り飛車党、見た感じではどの筋にも振っているようです。 先手西尾は飛先を突き、後手宮本は角道を開けたまま12手目▽3四飛と浮きました。角交換になり26手目に▽4四銀と繰り出したことで居飛車は▲5六角を決行。居飛車側には常にこの角打ちがあり、升田vs大山の最後の名人戦でも既に類似の筋が現れています。それで、お互い手詰まりになってしまうことが多く、なかなか本の成功例のように大捌きになりません。プロとアマの違いは丁寧な受けにあると思いますね。 ▽3三飛と凹まされた振り飛車の打開手段はあるのか?それは銀と協力して敵角の丸い頭を狙った▽8四角でした。但し、露骨な▽6六銀からの角出は最後まで指されず、これを餌に玉頭戦に持ち込みました。大分駒損はしたものの敵玉頭を破り、「王手は追う手」ならぬ「王手は先手」で裸玉を追いかけます。居飛車は攻めのターンが回ってこないので、入玉に切り替えひたすら敵陣を目指します。 振り飛車の攻めはやや切れかけのような気もしましたが、▽7三歩(▲7四桂の防ぎ)や▽5三歩(大ゴマは近づけて受けよ)等の受けの手も挟みながら追い詰めていきました。最後は大駒4枚が全て振り飛車側に渡り、1分将棋の死闘は終了、優勢勝ちとなりました。時間がたっぷりある順位戦ですから、早石田終了と短絡的な結論を出すのは早いように思いました。そもそも本当に強い人は何(戦法)を指しても勝つんですけどね。(^_^)
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