中飛車研究所(将棋)掲示板
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決勝戦の棋譜を観ていきましょう。 先手を握った杉本六段は迷わず三間飛車、そして恐らく予定通りの穴熊。対する軍曹はやはり居飛穴。軍曹の穴熊は居飛車も振り飛車も強いんです!まだヘボは最初から三間穴熊は指したことがないのですが(囲った後に振り直したことはあります)、やはり最近は早仕掛けを警戒し、中央を早めに固める方針が多く採られているようです。そして57手目に▲3八金寄ではなく▲3七金が工夫。玉頭で1歩持つのが狙いですが、8筋が疎かになるので、当然軍曹は仕掛けてきます。ヘボは注意散漫で指しているので、よくこの筋を予期せず食らいますが、本譜の振り穴側の対応もどうだったか?銀損ですからねえ。(>_<) ▲6六角とかわしておいた方が有望だったようです。 ここからは居飛穴ペースで進みます。永瀬九段は「根絶やし流」などと言われますが、振り飛車を指している時代から駒得を重視し、手駒は全部自陣に打ち付けるイメージです。ここでも馬を作って振り穴の攻撃の起点となる▲3五金を抜いてしまう「負けない将棋(永瀬著の棋書の題名)」の本領発揮。振り穴は銀しかないペラペラな穴熊になりますが、敵陣に二枚飛車を打ち付け、角を切って頑張ります。相穴熊戦は実力が接近していればヘボのレベルでも間違いなく勝敗に関係なく長手数になります。延々と剥がし合い&埋め合いが続くからです。 本譜に戻りますが、優勢の居飛穴が(欲張って?)134手目の▽1五歩の端攻めがどうだったか?137手目に振り穴が▲1二成銀と根っこの香を取れたのは大きかった気がします。そうなるとヘボの大好きな玉頭戦勝負に突入です。穴熊を横から攻め切るのは大変ですが、例えば▲2五桂(▽8五桂)を打てれば駒損していてもかなり有望であると判断しても良いでしょう。141手目▲3四歩が刺さり、振り穴が逆転に成功、居飛穴の最後の突撃を的確にかわし、勝利を収めました。 勝利者インタビューの動画観ました。(棋聖戦の)賞金額が上がるなど、つまらない質問も多くて残念でしたが、和陽六段の受け答えは終始ユーモアがあって、笑いも取っていました。その辺りの人の好さを封印して勝負の鬼になり切れるか否かが番勝負の鍵になりそうです。
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