中飛車研究所(将棋)掲示板
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今、ヘボは振り穴を中心に戦っていますが、視界にチラチラ入ってくるのが振り飛車ミレニアムです。気が散ります(笑)。まだ実戦で投入したことは殆どないのですが、やはり不利飛車党員として観ておかなければ(並べておかなければ)ならない将棋のようです。 正直、これまでにも並べてはいましたが、今ひとつ実感が湧かないというか、優秀性がヘボにとっては解りにくいというか。一方で多くの振り飛車党棋士が採用して勝っているのも確かです。そこで今回は王将戦リーグ、西田vs永瀬戦をサンプリングしてみましょう。 西田五段は期待の振り飛車党員ですが、三段リーグを抜けるのに時間が掛かっているので年齢的に猶予がありません(確か三十代前半)。このリーグ戦はチャンスだと思います。一方の永瀬九段は言わずもがな、軍曹です。 先手西田が四間飛車、後手永瀬が居飛穴を選択、持久戦になりました。両者の嗜好通りに局面が進みます。 序盤は振り飛車が右端の位を取り、ミレニアムを目指します。穴熊も視野に▲3八玉から▲3六歩▲4六歩を突き、▲3七桂と跳ねられるのが眼目。玉の定位置は▲2九です。右銀は▲2八銀▲3九金の形を作るか、本譜のように▲3九に留めておくか、ですが本譜の形は怖いですね。玉頭がスカスカに見えます。居飛穴の方が堅いようですが、角筋が通っているのがミソ。遠く▽1一玉の延長線上に▲7七角があります。角と桂(▲2五に跳ねることを含みに)のコンビで端攻めを絡めて穴熊を攻略する攻撃的な囲いなのです。 お互い十分に組み合った中盤、▲6五歩と角道を通し、仕掛けたのは振り飛車でした。▲4五歩から桂を跳ね端に味を付け、更に飛が敵陣に成り込めたのは大きい。ここから永瀬九段らしくない落手が出て、将棋は一方的(勿論、素人が指し継ぐと簡単に逆転しそうな感じですが)に振り飛車が攻め切った将棋でした。 こうして振り返ってみると、攻め方が意外に藤井システムに似ていますね。どちらも角桂のコンビを軸に端攻めで居飛穴の脳天を狙っていくという指し方です。藤井システムは玉型が弱いので、反撃を受け損なうとあっという間に逆転しますが、玉が一路端から外れて▲2九なので、持ち堪えられるという理屈みたいです。本譜は西田五段の巧みな指し回しがあってこそですが、なかなか使えそうな戦法のように思えてきました。試してみましょうかねえ?!(^_^)
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