中飛車研究所(将棋)掲示板
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A級順位戦4回戦、増田vs佐藤天彦戦です。 天彦九段は試行錯誤の中で新機軸も色々打ち出していますが、本局は「(居飛車党にとって)嫌なものが生き返ってきたな」(by米長邦雄)と言わしめるような大山エキスたっぷりの中盤の指し回しが見物です。 先のインタビューで天彦九段はテンテーの将棋を「美しい」と高く評価しており、それはとにもかくにも大師匠の将棋も支持していることの表れでしょう。 将棋は序盤、先手の増田八段がエルモ囲いから急戦を志向。大して後手天彦九段は飛の位置を4筋に決めた後▽6二金から囲いに入り、金美濃に落ち着きます。なぜこんなに手間が掛かることをしたのでしょうか?中盤に居飛車の攻撃が伸びきることを見越した対応であれば恐ろしい。居飛車は一旦3筋の歩を切り、▲3六飛の形を作りました。しかしこれが振り飛車の思う壺のようでした。 続いて中盤の折衝に移りますが、居飛車の右銀の動きが何とも中途半端。中央で使おうとするのですが、前進も後退もできません。その間に振り飛車は矢倉に組み替え満足。更に宙ぶらりんの銀を標的に飛を中央に転換。気が付くと居飛車玉は3段目に誘い出されていました。 薄い玉型の居飛車は全ての駒が機能不全に陥り、決めは飛先を通す銀引き(角に当たっている)がなんとも渋い。これで右銀矢倉の完成です。ネットファンも指摘していましたが、かつての「中盤の大山(因みに序盤は木村、終盤は塚田だったかな?)」を彷彿させる指し回しでヘボも満足です。(^_^) なお、木村は義雄、塚田は正夫です。念のため。(>_<)
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