中飛車研究所(将棋)掲示板
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王将戦予選の豊島vs西田戦を観ていきましょう。 名人戦で完敗し調子が上がらない豊島九段、一方、力を付けてはいるものの「ブレイク」と言えるような活躍はできていない西田五段の対戦です。 藤井(猛)システムが居飛穴退治の優秀な戦法であることは言うまでもありませんが、玉が薄いことがネックです。ヘボをはじめとするアマはその辺りが気になります。ヘボの目の範囲ではありますが、システムで居飛穴を攻め潰している将棋を道場で見たことはありません。 では実戦。 先手豊島が居飛穴模様に対し、後手西田はミレニアムの含みを残し玉を▽6二に止めたまま攻撃態勢を築いていきます。桂跳ねが早いのは定跡ですが、本譜▽6五歩と位を取り、▲5七銀と凹ませたのが工夫のように思いました。ここから右玉様に囲っていき、▽6四銀と立てたのがポイント。これでいつでも▲7七角の頭を狙えます。敵角頭の歩を交換したタイミングで居飛車は▲6八角と引いたのが幸便に思えましたが、振り飛車は構わず▽7四金と力強い。▲2四歩は大丈夫なのでしょうか? この後、互いに間合いを計りますが、振り飛車の金は両方とも四段目に。天空の城ですね(苦笑)。更に56手目に▽9三香、58手目に▽6三玉と上がり、誰が見ても飛の右翼への転回を待つばかりとなりました。見え見えなのですが、居飛車からの有効な攻撃手段が見当たらず、振り飛車の駒組みの巧みさが感じられます。そして満を持して▽9六歩からの総攻撃!途中▲8七歩に対して▽8三飛と駒得(▲5六銀が浮いている)には目もくれずジッと引いた手が白眉でした。あとは玉頭攻めが決まり幾ばくもなく居飛車の投了となりました。勿論この流れでもヘボは間違える自信がありますが。(>_<) 西田君、会心の勝利となりましたが、順位戦とタイトル挑戦、頑張って下さい!!
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