中飛車研究所(将棋)掲示板
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準備に時間が掛かってしまいましたが、振り穴の棋譜を並べていきます。トップバッターに誰を採用しようかと考えましたが、この方はどうですかね。神吉宏充。今は時折大橋七段の派手スーツが話題になりますが、この方はピンクですからね。それでコテコテの芸人で「棋界きってのエンターテイナー」などという話が、当時のヘボの頭の片隅に記憶があります。でも肝腎の将棋は知らなかったんです。ただ、瀬川六段(現)の編入試験の時に試験官を務められて「振り穴」を採用したことは覚えています。そこで、30局ほど、七段の将棋をサンプリングして並べてみました。その成果を披露(疲労?)します。 神吉七段は持ち時間の短い将棋に無類の強さを発揮していました。NHK杯戦や銀河戦の棋譜がザクザク出てきました。これらはアマにも(と言うかヘボにとって)分かりやすい勝ち方でしたので、観る方も面白いのではないでしょうか。 一発目は神吉vs中田章道戦(1993年順位戦)です。 今はコーヤン功だけですが、当時は故中田宏樹九段(現)とともに中田姓の棋士は3人でした。「佐藤」は今でも多いですね。おっと、また道草が美味しいので食ってしまいました。章道七段(現)は詰め将棋作家として著名(将棋世界にも作品を連載していました)で、師匠は板谷四郎九段、弟子に実力者の呼び声高い忍者はっとり君(服部六段)がいます。 先手神吉が得意の振り穴模様、後手中田は位取り模様でしたが、5筋の備えなく突いた▲4六歩が物議を醸し出しました。すかさず▽1三角と覗かれ、▲4八飛に▽4五歩です。振り穴は▲6五歩から反発しますが、▽5七角成は甘受。棋力が同等の素人同士なら馬の厚い居飛車が勝てそうですが、振り穴は金銀2枚で馬を敵陣に追いやることに成功します。ここから4筋を中心に派手な駒の取り合いがあり、どうにかペラペラの2枚穴熊を耐えて、振り穴が寄せ切ったという将棋でした。順位戦ですから考える時間は6時間あります。動きの多い間違えやすい将棋を制した神吉七段、プロですね。(^_^)
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