中飛車研究所(将棋)掲示板
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順位戦最終局、青野vs安用寺戦を観ていきましょう。 現役最高齢(71歳)の青野九段、若い時から知っていますが、何と言っても「鷺宮定跡」ですね!ヘボは急戦を受ける側になりますが、指し手の重みが持久戦とは桁違いで、成功すれば快勝となりますが失敗すれば即転落という厳しい将棋になります。急戦で来る人は当然定跡の分岐を丁寧に勉強している訳で、大雑把なヘボは極力定跡形に嵌まらないように腐心しています。(>_<) 青野九段の強さは順位戦の成績に表れています。A級通算11期は素晴らしい。ここ数年は世代交代?が進み、各クラスで人の入れ替わりが激しくなっています。ヘボはタイトルに出ようが、竜王戦を勝ち上がろうが(勿論これらも立派な実力の証になりますが)B1を勝ち抜いて八段になった人が最強だと思っています。その点、A級に10期以上も在籍していた九段の(全盛期の)強さは並大抵ではありません。 さて、青野先手で急戦模様、後手安用寺が注文を付けて角道オープンの四間飛車の戦いになりました。ヘボが勝手に感じている青野急戦の特徴は「攻め潰すタイプ」ですか。急戦はそれが当然と捉えるのが自然なようですが、一方で「ポイントを稼いで押さえ込むことこそ急戦の本質」いう考え方もあって、少し前の受け師(木村一基九段)の将棋はこちらに該当するような気がします。 居飛車は一手金を▲6八に上がり腹巻きをし、袖飛車に構えて3、4筋を中心に攻め立てます。振り飛車側が(居飛車の攻めを)引きつけすぎて失敗した事もあって、形勢は青野持ち。ところが先ほど触れた棋風のせいか、捌き合って馬・竜をそれぞれ作り合った辺りから怪しくなってきます。標的だった角に▽1五から▽5九への侵入を許した時点では(ヘボの見立てですが)完全に振り飛車の流れとなりました。 終盤では振り飛車側にもミスが出て居飛車の勝ち筋もあったようですが、▲7八角と竜を追わずに、▲4三馬と迫った手が最後の逸機でした。最後は振り飛車が一間竜に敵玉を仕留め、終局となりました。 本譜は青野九段の順位戦最終局にもなりましたが、将棋が若いですよね(勿論良い意味で)。好機には迷わず畳みかける。負けはしましたが、ご自分の棋風に殉じて終われたことは満足だったのではないかと推察します。(_ _)
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