中飛車研究所(将棋)掲示板
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今年も里見vs西山を軸に女流棋界は動いていきました。私は二人に感謝しています。それは二人が対抗形好きではなく、相振りを厭わない(女流)棋士だからです。 私は別の理由で相振りを避けません。相手が振ったからといって、自分が居飛車にするのでは面倒です。「自分の土俵で戦える」というアドバンテージが無くなってしまう。色々な将棋を楽しみながら勝つためにも相振り戦は私にとって大事な経験であり、興味の一つでもあるからです。 さて、一方男性棋士の将棋では、振り飛車党同士でも相振りはなかなか出現しにくい。何故でしょう?指し将の一人として思うに、それは「勝つまでのリスクの大きい将棋」になるからでしょう。どういうことかというと、他の戦型に比べ定跡が未整備ということもあり、序盤から毎回違った形になること。「慣れない形は間違えやすい」(by丸山忠久)の名言を出すまでもなく、勝利への期待値が未知数であるということです。将棋で食べている人は「勝ちやすい形」を選ばざるを得ないでしょう。ですから、尚更、香奈ちゃんと西やんの「心意気」には賛辞を贈りたい。 実戦に戻りますが、榊vs崎原戦(名人戦予選)を取り上げます。 榊さんは久保門下、崎原さんは矢倉門下の振り飛車党同士です。女流棋士を馬鹿にする人も少なくないですが、自分の指したい手と最善手が一致するようになれば男性棋士もウカウカしていられなくなりますよ。相振りはその足掛かりになると思います。 相三間になりましたが、榊さんに一日の長があり、駒組みでリードすることになりました。早い展開になり、榊さんは金無双に対し崎原さんは矢倉です。攻め合いになりましたが、その差が大差となりました。相振りは捻り合いに持ち込まれることは珍しく、一方的な将棋になりやすい(by大山康晴)恐ろしい戦型なのです(ヘボの経験上)。いつもヘボは先攻と攻めをつなげることに腐心しております。 一年が終わろうとしています。年内の四段昇段はなりませんでしたが、手応えはあります。四段の人にも五分に戦えるようになったから。来年も更に強くなれるよう、頑張ります。そして年頭の戦いで吉報が届くよう、菅井君をはじめ同志の方々の応援も続けていきたいです。皆さん、良いお年を! v(^_^)
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