中飛車研究所(将棋)掲示板
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王位戦、阿部隆vs西川戦を観ていきましょう。 阿部九段はかつて現会長と竜王位を懸けて戦ったことがありました。一時は3勝2敗と初タイトルに手が掛かりましたが、結果は皆さんご存じの通り。(>_<)居飛車党ですが、振っても人並み以上、四間飛車で良い棋譜を残しています。故芹澤九段は...話が長くなるので止めておきましょう。 対する西川六段はご尊父が亡くなった慶二七段、親子で将棋指しは何組かあります。最近では塚田親子、藤森親子、古くは加藤竹次郎・博二父子が有名です。角頭歩突きからの力戦も得意ですが、オーソドックスに三間飛車を中心に美濃も穴熊も指されている印象です。 本譜は先手阿部が居飛穴模様、後手西川の三間で始まりました。 居飛車は積極的に序盤から動きます。ハッチを閉める前から、敵飛のコビンを目標に4筋から動いてきましたが、振り飛車の対応が落ち着いていました。予断を許さない展開から、浮き足立てず▽7二銀、5二金左と指すべき手を指していた。勿論、途中で飛頭を叩いた▽4七歩に負う所が大きいのでしょうけれど、こういう手はヘボの心に沁みますね(笑)。 中盤はこのように早くに始まりましたが、互いに戦いながら陣形を整備していく渋い流れとなりました。そうして58手目▽3五角と銀と刺し違えたのが決断の一手。一目ヘボの見立てでもイケそうでしたが、読みが入っていなければ突っ込めません。直後、▲4四に飛び出した角に一旦▽3四飛と当てて、▽5七桂成りを優先させたのも正しい大局観でした(ヘボなら後先考えず▽2五飛でしょうけど、▲2八歩等で辛抱されると意外に難しいのでしょう)。 その後、飛は上下運動で敵馬の動きを牽制して時間を稼ぎ、▽3六飛と敵銀と刺し違え、十分に捌けました。俗手の極み▽2七金から飛桂香を拾い、▽8四香に▽8五香の重ね打ちです。その後幾ばくも無く敵玉頭を端を絡めて圧し潰し、振り飛車の快勝となりました。居飛穴が動きすぎと空回りも感じられましたが、それを的確に咎め形勢を引き寄せた西川六段の手腕にグッジョブ✌です。(^_^)
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