中飛車研究所(将棋)掲示板
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朝日杯二次予選決勝、大石vs久保戦を観ていきましょう。 大石七段は久保師匠とも親交が深く、本の監修をしていたり、一緒に走っていたり(お互いマラソンが趣味)、当然お互いの将棋も熟知している中の対局でした。 相穴熊になりました。後手ながら久保振り飛車は端を突き越しました。この一手がどのように影響するか?結局ヘボには解りませんでしたけど(苦笑)。中央周辺でどちらともなく仕掛け、少し居飛車の方が指し良く見えましたが、振り飛車も4枚の金銀なので、下手を打つと直ぐにひっくり返ります。 振り飛車が6筋を押さえ、ヘボの感覚では相当良い感触でしたが、3筋で飛が向かい合い、間に角が入ったのが振り飛車側なので、逆転したようです。朝日による久保師匠のインタビューでも触れられていましたが、ここから銀による飛当たりを放置して▽4七歩成とと金を作ったのが穴熊感覚と言えましょう。捌きのアーティストの面目躍如です。しかし、飛の丸損ですからね。持ち時間が短い棋戦ですし(経験による)先の見通しがないとなかなか踏み込めません。更に94手目に2枚目のと金を製造にかかり、(振り飛車側から見て)良い雰囲気になってきました。 とは言え、形勢不明、お互い歩を成り捨てて底歩にするなど、相穴熊特有の細かい折衝が続きます。持ち時間を使い切り、指運勝負になってきました。百手を超えても双方崩れず、居飛車は飛角を使って敵のと金を消す方針に進みましたが、振り飛車が▽4九飛と打ち下ろし、▽6九ととにじり寄った辺りから霧が少し晴れたような気がしました。しかし秒読みの中、予断を許さない局面が続きます。 136手目、振り飛車は▽3七歩成と本局何度目かのと金作り、タダですが、取って飛が成り返ると▽5九角が激痛です。ここで踏み止まり、▲7八金と埋めた手も穴熊戦らしいですね。進んで141手目に▲7一角成と叩き切った辺りは振り飛車も相当嫌な感じになってきました。 その後、居飛車からの奇手▲8四桂(歩で取ると▽8三が空く)を冷静に処理し、自陣に引き付けた馬と▲6一竜が交換になった時点で、形勢は大分振り飛車側に傾いたと思います。でもこれで済まないのがプロの将棋、最後、キチンと?一手違いになるのですよね。居飛車は泣く泣く竜を切って詰めろを掛けますが、飛を渡したことによって、逆に自玉の詰み筋となり、振り飛車が勝ちを収めた将棋でした。 師匠の勝利は嬉しいですが、まだこの時期で二桁も勝っていない(泣)。髭を綺麗に剃って気分転換をお願いしたいですね(そこ、ですかね?)。(>_<)
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