中飛車研究所(将棋)掲示板
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久しぶりに久保師匠の将棋を取り上げられます。東西対抗(対糸谷戦)も良かったですが、今回は棋聖戦二次予選、谷川vs久保戦です。 長いトンネルに入ってしまったようで、弟子で実娘の翔子女流2級の心配もあり?成績が上がらなかった師匠ですが、将棋を拝見すると迷いまくっている様子が感じられ切なかったです。(T_T) ミレニアム等、色々試行錯誤を繰り返し、パッとしないと見るや、ノーマル美濃囲いの振り飛車に戻し、三浦九段等の年代の近い棋士に勝てず、ファンとしても辛い日々でした(苦笑)。 本譜はそのような迷いが払拭できたような将棋だと思います。 先手十七世名人の居飛穴に対し、久保九段はノーマル三間で対抗しました。慎重に穴熊に囲った居飛車に対し、振り飛車は3筋の歩交換後、▽3五飛と引きます。これは▽3三桂から▽2五飛の飛交換を狙った手で、本譜もその通り進みました。良く見ると▲7八金が放れ駒になっており、飛の打ち合いから先手を取った振り飛車がペースを握りました。 ここからの振り飛車の竜を自陣に引き付けた丁寧な受けが眼目でした。再度の飛交換から互いの竜作り、居飛車は香を短く使い、と金を製造し、寄せを目指しますが、▽5一の底歩、▲7四桂を敢えて打たせてから端攻めを逆用した敵玉頭を狙う▽8五銀等、味わい深い手が続きました。居飛車は「光速の寄せ」の面目躍如で、狭そうな振り飛車玉に迫りますが、金が無い。切っ先を一寸先でかわす玉捌きが秀逸です。最終盤、居飛車の攻めが一息着くと、▽7九飛打ちで終局。攻守の転換と見切りが自在でした。 これですよ、これ!こういう将棋を観たかった。このまま復調モードを続けて頂きたい。まだ老け込む年ではないと信じています。
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