中飛車研究所(将棋)掲示板
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王座戦予選、矢倉vs島本戦を取り上げます。 ベテランの矢倉七段は苗字は矢倉ですが、「矢倉中飛車」という戦法を編み出した振り飛車党です。島本五段は居飛車党力戦派で、二人とも現在フリークラスです。 先手矢倉の三間、後手島本は早仕掛けを敢行しました。ヘボの解釈では、(振り飛車に)角交換をさせずに飛先を破るのが早仕掛けの骨子です。 そもそも急戦は持久戦に比べ一手の重みが大きく、失敗すると即敗勢になるので、プロ間ではガクンと減りました。最近、エルモが見直されていますが、コンピュータに指摘される前から大橋七段や十六世名人他が指していたので、新味はありません。実戦的には居飛穴があるので、敢えて危ない橋を渡らずとも、というところでしょう。本譜の早仕掛けも、結論が出ていないようなので、散発的に目にしますが、多くはありません。 さて、角交換を防ぐには5筋の折衝が重要です。居飛車は5筋で振り飛車の角筋を止め、右桂を活用するのです。有名な定跡がありますが、ここで振り飛車が三間飛車である場合は、その桂頭を狙う筋が有効です。本譜もそのような展開になりました。 居飛車の馬作りを甘受した代償に、こちら(振り飛車側)も香を取って馬を作りました。結果的に馬は殺されるのですが、交換という形で飛を捌き、敵玉に迫ることに成功しました。終盤、継ぎ桂を狙われますが、ガッチリ▲3九銀と受け、居飛車玉を寄り切りました。玉側の香を失った居飛車陣はペラペラでしたね。 本譜は振り飛車が先手番なので上手くいきましたが、後手番を持った時に省略可能な手は何なのか。もしくは戦型を根本的に見直さなければならいのか、奥が深そうです。穴熊がダメだったら調べてみようかな?(>_<)
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