中飛車研究所(将棋)掲示板
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久保九段が「振り飛車年鑑」で「パッと光っていて、そこを目指して指しているだけ」と仰っていましたが、そのような将棋を観ましょう。 古いですが、2010年王位戦、広瀬vs羽生戦です。 このシリーズは4勝3敗で羽生九段がタイトルを奪還するのですが、本局は広瀬八段の快勝譜です。 先手広瀬が当時のお家芸四間穴熊に、後手羽生が居飛穴に、それぞれ組み合います。居飛穴は▽4四に何をもってくるか、ですが本譜は銀。今でもその方が多いですかね?その後、双方穴熊を完成させ、お互いの狙いは敵角頭でした。ただ、拠点の位置が違い、振り飛車側は▲3四に、居飛車側は▽7六で、玉頭に近い振り飛車が大分得をしました。しかもこの拠点が終盤活きます。 中盤、ヘボの目から見ても振り飛車側から技が掛かりそうな局面で、好手が出ます。▲5八飛と一路寄り中央を睨んだのがそれで、他の本でも絶賛されています。ここから形勢は振り飛車に大きく傾きました。駒の取り合いになり、馬による金取りに、▲3八銀とガッチリ受けたのが落ち着いた手で、居飛車が追いすがると▲8三角から馬を引き付け、万全の態勢。と、思いきや、これは受けの馬ではなかったんですね!馬銀両取りの金を打たれると、▲5五馬と立ち、直後81手目の▲2二馬の叩き切りが神寄せの第一歩。以下、幾ばくもなく振り飛車が押し切ったという将棋でした。 並べた感想ですけれど、もう凄い!鮮烈!経験値の高さで第一人者を上回ったということで、必殺仕事人ですね(笑)。その妙技が現在封印中なのが本当に惜しいです。穴熊を指してみたくなる一局だと思います。頑張らなくては! 一句:振り飛車に AI無くても 愛がある
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