中飛車研究所(将棋)掲示板
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今回のネタは宮本vs平藤戦(朝日杯予選)です。 宮本君は妻帯者になり、別の遣り甲斐も生まれていることでしょう。中飛車を指すことは余りなく、三間飛車を得意としているようです。一方の平藤七段は「曲者」(失礼)。居飛車ベースのオールラウンダーで、特に振り飛車党相手に飛を振るのを好んでいます。力戦派ですね。 先手宮本▲7六歩に平藤は△3四歩。この出だしは少なくなったように感じます。最近ガチガチの居飛車党(特に若手)は余計な紛れを減らす目的で飛先を伸ばすことを優先しているからです。それでは、と▲7五歩。三間飛車党であれば石田流を目指したい。後手は飛先を受けながら、20手目に▽2二飛と振りました。ただ、感覚としては駒組が進んだ将棋の中の地下鉄飛車のような形(?解りにくくて済みません)になりました。これに幻惑されたのか、振り飛車は銀交換を逆用され、7、8筋から攻め込まれ押さえ込まれる恐れが出てきました。ここは振り飛車党の腕の見せ所。ここで苛められている飛は見捨てて角を取りに行った▲2五桂が好判断。玉周辺を薄めたこともポイントです。しかし▽7九飛と下され、形勢は微妙。ここで何を指すのか観ていると、渋く▲2八玉と寄りました。明確な攻め手が無い時は自陣に手を入れる手は好手になることが多いです。手が進み、居飛車の攻めを切らせられるか否かという将棋になりましたが、2枚目の馬を自陣に引き付ける展開になり、形勢は振り飛車に傾きました。最後は切った竜をそのまま取られ、終局となりました。 一局を通しての私の感想ですが、やはり振り飛車の本質は中終盤の粘り強さですね。自分からは絶対に崩れない気持ちの強さが勝利を引き寄せたように思います。「迷ったら自陣を見よ」なんて、格言にもならないですが、そういった本筋の将棋を目指したいですね。
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