中飛車研究所(将棋)掲示板
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また女流順位戦で申し訳ないですが、甲斐vs中村真戦を取り上げます。 甲斐さんは基本振り飛車党ですが、相振りはあまり好まないように感じます。研究熱心でテンテーか師匠(久保九段)が「(彼女の将棋を)注目している」と書いていて、そういうものかと思いました。確かにタイトルも獲っているし、安定感がありますよね。因みに元奨励会員でYouTuberのほっしー氏は「レーティングで(甲斐さんが)5位にランクされているのは意外だ」と仰っていましたが、さては聡太の将棋以外観ていないな(笑)。一方の真梨花さんですが、根っからの四間飛車党で、マリカ攻めと謳われる攻撃力に定評があります。この方も将棋会館の棋士控室に詰めるなど研究熱心で有名ですが、正直安定感は余りないですね(失礼)。棋風としては戸辺七段に少し似た所があるように思いますが(でも振り穴は指さないようです)。 先手は甲斐さんでしたが、やはり相振りは避け、居飛車を持ちました。真梨花さんは十八番の四間飛車です。但し、角交換型を選択したのは少し驚きました。しかも自分から。居飛車は銀冠を目指しますが、やや攻撃陣が立ち遅れているのが気になるところ。果たして、振り飛車は囲いは後回しにし、▽4五歩を突き、銀を中段に繰り出し、積極的な指し回しです。いつもの(というか、私の印象では)真梨花さんは、まず玉を高美濃まで囲ってからガンガン攻めていく感じだったのですが、そうではない。真梨花さんにとって甲斐さんは対戦成績が悪いので(10勝17敗だったかな?)、いつもより気合が入っていたのかもしれません。逆に甲斐さんは戸惑ったのかなあ? 振り飛車はいつでも攻められる形を作ってから平美濃に囲い、▽6四歩を突きました。ここで居飛車が焦ったのか、▲5五角からこの歩を取りに行ったのが少し無理だったような。再度の角交換から逆に▽5五角と打たれ、飛のコビンを攻められ馬を作られてしまいました。振り飛車は馬の厚みを活かして攻め急ぎません。居飛車が玉頭の位を活かしたコビン攻めを逆用、鋭い切り込みであっという間に銀冠は崩壊しました。▲7四桂を打たれても動ぜず、見切りも正確で、丁寧に寄せ切りました。失礼ですが、こういう指し方ができるんですね。 正直、対西やん戦(相振りで67手だったかな)で秒殺喰らった時は厳しいと思いましたが、本局を観た限りではまだまだやれそうですね。伊藤&加藤桃戦に勝つようなことがあれば、挑戦争いもできるかもしれません。注目です。
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