中飛車研究所(将棋)掲示板
Back
記事編集
投稿者
メール
題名
内容
将棋に限らず、伏線を張り、これを適切な時機に回収することは大事だと最近感じますね。 AIって、その場その場の最善手を分析しているんでしょう。流れなんてどうでも良い。そこが人間の指す将棋と決定的に違う点ですよね。 さて、相穴熊。実は私自身あまり指したことが無くて、経験を積みたいと思っているんです。何しろ実戦で初めて振り穴を指したのが漸く5年前!理由は不明(笑)。多分「穴熊を指していると強くなれないよ」という良くある助言?のお陰だと思っているのですが。 一昨日、同じ相手に1局目立石流を使って負け、2,3局に穴熊を投入しました。2局目が結構上手くいって銀冠を粉砕。それで相手の方は3局目、銀冠から穴熊に潜りました。ここも上手く指せ、勝利。再三の▲3三歩が効きましたね(笑)。 さて、女流順位戦です。加藤桃vs西山戦が組まれていたので、解説?したかったのですが、西やんが意外な拙戦で負け。急遽何かないかと探したら、中井vs加藤圭戦が面白かったので紹介します。 中井さんは稚内の出身です。でもご家族も含めてもう(稚内には)住んでおられないのでは。ご本人には直接会ったことはないですが、何故かお母上には2度お目に掛ったことがあります。今は清水理事より強いですよね(笑)。一方の圭さんはデビューの遅い振り飛車党ですが、力を付けてきている印象です。実は山ネコさんより強いのでは。 将棋は相穴熊になりました。よく言われているように相居飛車戦とは別の意味で繊細な将棋です。見所は仕掛け前後の駆け引きと、中終盤の剥がし合い・埋め合い(笑)です。 相○○戦は同型なので、対抗形においては振り飛車から見て左側の戦いをいかに有利に進めるかが重要です。 序盤、居飛車が飛先を早く決め、ゴキ中を牽制(「圭さんの中飛車はうるさい」という情報でもあったのでしょうか)、ノーマル三間となりました。中井さんの居飛穴志向に対応し、振り飛車も▽9一玉、8二銀、7一金と締まり一安心。互いの囲いの構築中に居飛車は▲8六角と覗きます。これは割合最近見かけるようになった(私が、です)手で、遠く▽5三を睨んでいる訳ですが、振り飛車陣がどのような陣形になっているかにもよりますが、四間で始まったら▽4一飛が必要になりますし、本譜のように三間では角の直射は予め避けている代わりに真ん中が弱めということはありますね。 更に進んで振り飛車は▽3五歩。先も取り上げたように、3筋の位を取れば居飛車右桂の捌きを押さえられる。三間飛車が最も突きやすいことは自明の理。中井さんは▲2六飛と浮きますが、申告漏れ発覚!▲1六歩(居飛車の税金)を突いていなかったので▽1五角(幽霊角)が成立しました。圭さんが良かったのは、しつこく繰り返したこと。やや働きの弱い▲1六飛の形で角交換できたことはポイントでした。恐ろしいことに、ここから居飛車はリードを奪うことができませんでした。振り飛車の指し回しが丁寧で、付け入るスキを与えず、気が付けば居飛車の一人終盤戦!と金の活用から大駒切、綺麗な収束でした。 二つ目に挙げた「金気の剥がし合い・埋め合い」は見られませんでしたが、とかく相穴熊戦は一方的な戦いになりやすいので、もっともっと実戦経験を積み上げていきたいものです。(^_^)
URL
更新キー